13:きらい、きらいだよ




「…んじ、恋次!!!!」

 何時かは判らないけれど相当な深夜―‥突然一護に揺り起こされて目を覚ました。


「恋次、いきなりだけどちょっと今から行ってきて欲しいところがあるんだけど…」

 ぼやけた視界の先で一護が正気を疑う発言をしている。

「バカ…今何時だと思ってんだよ…。明日…そう明日にしろ…。明日なら…どこだって付き合ってやるから…」

 自分を揺する腕を押しのけて逆方向に寝返りを打ったけれど、一護はなおも懸命に揺すってくる。


「バカ、今じゃなきゃダメなんだよ、おまえが寝ぼけてて俺も寝ぼけてる今じゃねえと…」

 本気で寝ぼけているのか、一護はわけの判らないことを言った。


「今のおまえなら絶対入れるから…。俺たちももうだいぶ長いしな…。しかも今はふたりして寝ぼけてて俺らの境界線が殆どないくらい…ぼやけて…」

 一護もだいぶ眠いようで必死で目を擦りながら、わけの判らないことを言い続けていた。


「なに言ってんだおまえ…?」

「悪い、説明してる暇ねぇんだ。戻ったらゆっくり教えてやるから―‥とにかく行ってこい」

 そう言ったと思ったらいきなりぎゅうっと抱き締められて、なぁんだやっぱり寝ぼけてるだけか―と思ったのを覚えている。
 死ぬほど眠かった自分はもちろん一護の腕の中であっさりと眠りの世界に旅立ってしまったわけで―‥
 ただそれは、自分のものではなくて一護の世界だったのだと―後から嫌でも思い知った。














 気がついたら見たこともない場所にいた。
 場所、というか―‥現世でも尸魂界でも虚圏でもない、全く知らない世界だった。
 がらんとした物音ひとつ―むしろ音の気配すらしない、強いて言うなら世界の―いや、宇宙のどこにも属していないような―そんな感じがした。

 自分は確かに一護の部屋の一護のベッドで眠っていたはずなのに、どうしてこんなところにいるのかまったく判らない。
 新手の卍解だろうか、とか頭の悪いことを考えた。
 とりあえずあたりを見回してみると、一面砂と岩だらけの殺風景な中に何かしら建物があるようなのでまずはそこへ向かってみることにした。
 誰かいるのか(そもそもここに生命体が存在しているのか)判らないけれど―とりあえず誰でもいいからいてくれと祈るような気持ちだった。
 ―でないとこのままでは戻る方法すら判らない。


 しばらく歩くと無事建物のそばまで来ることが出来た。
 奇妙な造りの―‥昔、現世学の講義で話には聞いたことはある、西洋のお城のような…珍しい建物だった。
 それなのに何故だか妙に見たことがあるような気がして、恋次は首を捻った。―教科書の挿絵か何かだろうか。

 大きな門をくぐり抜けると、色とりどりのあらゆる種類の花が咲き乱れる庭があった。
 どう見ても造花ではない正真正銘の生花なのにどうしてだろう、妙につくりもののような違和感があった。
 ―何もかもが現実味のないふわふわとした夢のような―‥そう、夢に良く似ていた。


 薔薇に囲まれた庭の真ん中には、何故か大きなベッドがあった。
 庭にベッドなんて、少なくとも恋次は見たことも聞いたこともなかったし、一護と何度も歩いた空座町にもそんな家はひとつもなかった。
 非常に豪華な―‥正式な名前は知らないが、以前同じようなものを白哉の家でいちどだけ見たことがあった。これは誰が寝るんですかと聞いたら、私が寝るのだと平然と言われたことを覚えている。何でも、ルキアに買い与えたら拒否られたため仕方なく自分で使っていたらしい…。
 ベッドを囲うようにひらひらと透き通る真っ白いカーテンが掛かっている、どう見ても幼女か少女趣味な女性か…、あるいはお姫様でもなかったらこんなものを使ったりはしないだろう。ルキアが拒否したのも判る。―薔薇の中にそれが無造作に置いてあった。

 さすがにこの中には誰もいないだろうと何も考えずにカーテンを覗き込んだら、意外なことにそんなことはなく―‥むしろそこには恋次の良く―知った人物がいた。
 こちらに気付く様子もなくすやすやと眠っているそれは―


「い…」

(―ちご、…じゃない…!?)


 一護、とか思わず大声で呼び掛けそうになって、目の前の人物が自分の知る一護とは微妙に―異なっていることに気付いた。
 髪はオレンジ色ではなく透けるような銀髪で―‥肌も雪のように真っ白だった。
 ベッドの周りに何の気もなしに脱ぎ散らかしてある死覇装も一護のそれを反転したみたいに白一色だったし、そばに立ててある見慣れた斬月もまるで雪で出来ているかのように真っ白で―‥ルキアの袖白雪を思わせた。
 一護はとにかく強くてかっこいいとずっと思っていたけれど―今恋次の前に眠っている一護は眩暈がするほどきれいだった。


(うわぁ…白い一護だ…)

 恋次は己の状況も忘れて目の前の存在にうっとりと見とれてしまった。
 しばらく見とれた後に着物が脱いであるということはよもや裸なのでは、という重要なことにようやく気が付いて思わず凝視してみると、案の定雪のような白い肌には小さな蕾のような情事の痕跡が散らばっていた。―正直、頭に血が上った。
 胸にも腕にも背中にも朱い所有の印が、これは自分のものだと主張するように付けられている。大切に大切に時間をかけて―そうでなければこんなにも跡が残ったりはしない。
 ―だけど恋次はこれが一護の愛し方だということを良く知っていた。…見ただけで判ってしまう自分もどうかと思うけれども。


(そうか、こいつ…)

 ―その瞬間、頭を打ったみたいにようやく思い出した。
 ここに来る前、一護が意味の判らないことを言っていたこともそうだけれど、それから―‥
 …たぶん、本気で信じちゃいなかったけど。
 一護は昔、己の中にいる虚だが彼自身の霊力の具現化したものだかもうひとりの自分だか、その辺は良く判らないが―‥とにかくそんな存在と戦って主動権とその力を得たことがあった。
 その頃から一護は自分の中にいる「何か」…の夢の話をたまにしていた。無事(?)和解したのか知らないけれど、―エッチもしてるんだけど…なんて一護は平然と言っていた。夢の話だからと、別に気にしたこともなかったけれど。
 おまえにも逢わせたいなぁ、とか一護が言うので、そんなに言うならもし会えた暁にはもちろんそいつとヤってもいいんだろうな―なんて冗談で言ったのを覚えている。
 駄目に決まってんだろ、とあっさり却下されたけれど。
 分身でも何でもおまえ自身なら、おまえの恋人の俺はそいつの恋人も同然だろうが!!と反論したけれど、一護はけろっとして、そいつも俺だけのものだし恋次も俺だけのものだからダメなんだよと言った。
 更に指一本でも触るなよ、その逆も同じだからな、とか悪魔みたいなことを言った。―幾ら夢の話だからって、悪いやつだと思った。

 もちろん、自分はその力を操って戦っている一護を見たことがある程度で―「本人」を見たのは今日が初めてだった。
 いや、今自分の目の前にいるのが本当に一護の言っていた分身なのかも定かではないのだが。でも恋次はここが一護の世界の中で、彼は間違いなくもうひとりの一護なのだと確信してしまった。
 だって色が違うことの他は一寸違わず自分が知り尽くしている一護そのものだったし―‥長いこと一護と一緒にいる恋次の直感とでも言うのだろうか。恋次の五感全てが、これは一護だと告げていた。

 でもまさか本当に会えるとは夢にも思わなかったし―そもそもこんなエロい姿で一護の顔をして(まぁ一護なのだから当然なのだけれど)そんなに無防備に眠られては一護との約束(?)を守るどころの話ではない、と恋次は対応に困った。

 とりあえず起こした方がいいだろうか、とか迷っていると、流石に気配に気付いたのか―目の前の一護(仮)がぱっちりと瞳を開けた。
 ぞっとするくらい大きな瞳に長い睫毛が彩りを添えている。白目と黒目までもが反転しているせいで一護よりも目が大きく―お人形のように見えた。


「―ばらい…」

 一護と全く同じだけれど、妙に鼻にかかったカン高い―非常に耳に響く声だった。
 何と言うか、そんな声を聞かされては本当に―こちらとしてはどうしたらいいのか、という気持ちだった。


「阿散井恋次…」

 ハッキリと一護(仮)は恋次の名前を呼んだ。何故知っているのだろう…それとも一護なのだから知っていて当然なのだろうか、と恋次はぼんやりと思った。
 恋次がなおもボケッと見とれていると、一護(仮)はとても寝起きとは思えない敏捷な動きでそばにあった白い斬月を手に取ると、え、なに、まさか―とか恋次が考えているその一瞬の間に目にも留まらない速さで飛び掛かって来て、胸元に斬月を突き付けた。―もちろん、全裸で。


「てめぇ―良くもまぁノコノコとこの俺の前に現れやがったな!!」

 一護(仮)は甲高い声でそんなことを言った。
 こちらは丸腰だというのにいったい何だとか、流石に一護だけあって腕が立つとかそんなこと以上に―‥頼むから服を着てくれと心の底から思った。

 確かに彼は一護と同じくらいの実力者で、まともに戦ったらとても勝ち目などないのだろう。
 けれどこの一護と同じ姿をした少年の腕を捻り上げて、すぐそこにあつらえてあるベッドに押し倒すということのみに関して言えば勝ち目がある―というか、どう考えても負ける気がしなかった。―単純に男としての場数の違いで。
 自分だって一護と出会ってからは抱かれるばっかりだし正直言って女の抱き方なんて遠い昔に忘れてしまった気すらするけれど、今自分の目の前にいるこの少年は―そんなレベルでは無かった。
 失礼ながら、生まれてこのかた女なんか見たことも聞いたこともありません、男に抱かれたことしかありません―という顔をしていた。
 だいたいいきなり飛び掛かられたせいで、尻餅をついたその上から跨がられて―これは物凄いアングルだ。指一本でも触るなと一護は言ったのに、出会って五分足らずで約束を破ってしまった。(まぁ一方的な約束だけれど)
 これが一護の夢だとしたら彼に全部見られているかも知れないなぁ、と恋次は思わず遠い目になった。このくらいの接触はともかく、万一押し倒しでもしようものなら幾ら何でもただでは済まない気がする。

 とりあえず強引に相手から逃れると、自分はこんなにも素早かっただろうか―と思うくらいの動きで一護(仮)が起きたっきり乱雑に放置していた真っ白なシーツを手繰り寄せた。
 きょとんとしている一護(仮)をそのシーツで肌が完全に見えなくなるようにぐるぐる巻きにしてやると、ようやく安心して溜息をついた。
 顔だけでも十分ソソるけれど―‥まぁこれなら我慢出来ないとかいうことはないだろう。


「…何の真似だよ」

 一護(仮)は一護そっくりに眉を顰めて不満げに言った。


「おまえなぁ―自分がどんだけエロいか判ってんのか?」

「…は?」

「自分がどんだけ魅力的か判ってんのかって聞いてんだよ」

 白い一護は少し考えて、そりゃあ一護は魅力的だけど―、とか言った。


「まぁ確かに一護もそうだが―‥とりあえずてめぇは半端ねぇ。俺が過去会った中では女を入れても最高位だ。自分が可愛ければ、そんな格好でチョロチョロすんな」

「…それ、褒めてんのか?」

「違う、説教してんだ。それに一護はてめーほど隙だらけじゃねぇ」

「―俺、隙だらけ?」

 恋次がぶんぶんと頷くと一護(仮)は拍子抜けしたみたいにぼふんとベッドに座ると、納得出来ないとでも言いたげに恋次を見た。


「説得力がねぇな。…受のてめーに言われても。」

「馬鹿野郎!!俺は受である以前に男なんだよ!!!一護に出逢うまでの5、60年くらいは男だったんだ!!!!」

「(じゃあ今は違うのか…)へぇ…。とてもそうは見えねぇけど」

 一護(仮)は何げに酷いことをさらりと言った。


「…とにかくだ。俺は一護が抱きたいって言うから抱かせてるだけだ。おまえみたいに『生まれつき受です』なんて顔はしてねぇ」

「…俺、一護と同じカオなんだけど。」

「そーゆーイミじゃなくてなぁ…とにかく、てめーはエロすぎだからもう少しくらい身を守れ。一護は浮気を許すよーな男じゃねぇぞ」

「…そうだな、自分は二股かけてるくせにな」

 一護(仮)は何故か妙に嬉しそうに微笑って言ったけれど、そういえば―自分は目の前の一護の分身と二股かけられているということになるのか、と恋次はちょっと愕然とした。

「俺を褒めてる場合じゃねぇって判ったか?バーカ。ざまぁみやがれ」

 そうして非常に―少なくとも一護がそんな表情をしたところは見たこともないというくらい意地が悪く微笑んで、勝ち誇ったように言った。


「一護なぁ、俺と付き合う時ハッキリ言ったんだよ。―浮気だって認めるって」

「―え。」

「う・わ・き・だ・っ・て・み・と・め・る・っ・て」

 一護(仮)はわざと一文字ずつ区切って言った。

 うわき、と声に出して言われると妙にズシンと来た。今まで自分は一護だけを愛して来たし、一護もそうだと思ってた。あのカラダも声も髪も、自分だけが独占しているのだと信じて疑いもしなかった。
 一護のあの指や口唇や舌が―自分にするようにこの白い一護を愛しているという事実は確かにショックでないと言ったら嘘になる。ここが夢の世界だとかいうことはともかくとして。
 けれどこれを浮気と呼んでもいいのか恋次は判断に困ったし、一護がこの己の分身を自分と同じように愛してしまったというのはすごく判るような気がした。
 ―それより、あの太陽のように後ろ暗いところのない一護の中にこんな女みたいな嫌味を言う部分があったのかと…、そちらにも衝撃を受けた。

 恋次が黙っていると一護(仮)は面白くなさそうに溜め息をついた。

「…虐め甲斐のねぇヤツ」

 虐められていたのか、と恋次は思った。
 あーあ、とか言いながら一護(仮)が自分に巻かれたシーツを剥がそうとしだしたので、恋次は慌てて下に落ちていた白い死覇装を拾い上げると一護(仮)の頭に被せた。


「ちょっ…!脱ぐならちゃんと服着ろよ!!!」

「なんだよ、一護のカオしてたら誰でもいいのかよ!!ほんとムカつくやつ!!!」

「いや一護の顔してんのはこの世におまえと一護だけだから!!…じゃなくて、確かにそれもあるけどよ…。一護とは別の魅力っていうか…。とにかく、俺はおまえに手出せない身なんだよ、判るだろ」

「…判んない」

 一護(仮)は首を振った。


「…別に判って貰えなくてもいいが、別に俺はおまえが一護だからこんなこと言ってるわけじゃねーんだ。いや確かにおまえは一護なんだろーけど…、性格は全然違うし…エロさもタイプが違うし…可愛いし…えーと、つまりだな…」

「…」

「とにかく、一護がずっとおまえを大事にしてたのは凄く判るんだよ。だからおまえは一護のためにも一護だけのものであるべきなんだ」

「…はぁ。」

 一護(仮)は気の抜けた返事をした。


「‥一護は、自分を大事にしないやつでな。おまえも知ってると思うけど。いつも自分の身を犠牲にしてばっかで…。まぁ、今もそーだが…。でもそんな一護がおまえを…自分の一部分だけでも、宝物みたいに大切に出来るよーになったんならそれは凄くいいことだと思うんだ。少なくとも、おまえを守るために死なないって…考えるようになったことは…」

 そこまで言うと一護(仮)は着替えながらヒステリックに言い放った。

「何だよ、俺は心が広いですって言ってるつもりかよ!!本当は俺のことが憎いくせに!!!一護に手ェ出した女狐って思ってんだろ!!!」

 例の甲高い声で昼のテレビドラマのような凄まじいことを言うので、恋次は呆然としてしまった。


「…俺が、今までいったいどんな気持ちで…てめーを…見てたと…」

 切られそうに切ない色を浮かべた大きな瞳から、真珠のような大粒の涙がぼろぼろと零れ落ちた。
 ―さすがに驚いた。


「おい、一護…」

「てめーの口で一護って呼ぶな!!!次呼んだらマジで殺すからな!!!」

 ―瞬間、何が起きたのか良く判らなかった。
 地面に尻餅をついて頬がジンジンする段になってようやく―思いっきり平手で殴られたのだということに気がついた。
 流石に同性に平手打ちされた経験は初めてだった。さっきから驚かされっぱなしだとかそんなこと以上に―いっそこちらまで惚れてしまいそうだ、と恋次は妙な恐怖を覚えた。
 一護に恋い焦がれていた頃の感情とは全然種類の違う―‥例えるならとても好みの女性に出逢ってしまったような。
 そういえば一護も言ってたっけ―‥俺に夢中の恋次なら、逢えば間違いなくメロメロになるって。

『俺を白…いや、100倍くらいカワイクしたような感じ』

 一護はそう言って微笑んだ。
 あの時は良く判らないと思ったけれど今は物凄く―‥的を射た表現だと思った。


「おまえがその口唇でいちご、って呼ぶたびに…俺…何度殺してやろうかと…」

 ボロボロ涙を零しながら、一護(仮)は恨み言を吐いたけれど、恋次はこのままでは抱き締めてしまう、と焦って5mくらい後ずさった。


「…なんでそんなに離れるんだよ」

 一護(仮)は涙目でじとりとこちらを睨んだ。

「しょーがねぇだろ!!そんなカオして泣かれたら抱き締めたくなっちまう!!!」

「…殴られておいておめでてー頭だな。」

 一護(仮)は気を取り直したようで涙を拭いて着替え始めた。
 白いシーツの下から現れたシーツに負けないくらい白い肌が真っ白な死覇装に包まれていく様は美しすぎてくらくらした。

「…なに赤くなってんだよ。」

「きれいだなぁって…」

「…ばかじゃねぇの」

「馬鹿じゃねぇよ、俺は一護に惚れてるんだから仕方ねぇだろ!!!…そうだ、こんなヤラシー場所にいるからこんな気になんだよ。そこの城、おまえんちだろ??殴った詫びに茶くらい出るんだろーな??」

 一護(仮)は心底面倒臭そうにえ〜?とか言ったけれど、しょーがねぇなぁ、と白い斬月を一護のようによいしょ、と背負ってからついてこいよ、と言った。


「…おまえ、なんで庭にベッド置いてんだよ」

「俺、外が好きだから。屋根の下って未だに慣れねーんだよ」

「だからってこんなとこであんな無防備に寝てたら危ねーだろ」

「…あぁ、ベッドの周りだけ結界張ってあんだよ」

 一護(仮)はベッドを取り囲むように立っている柱を指差した。
 良く見ると柱はアーチのようにベッドを囲んでいて、屋根まで隙間なく蔦が絡まっている。藤棚に良く似ていて、見事なものだと思った。


「…どこ見てんだよ。―ほら、あれ。」

 呆れた声に促されて彼の示す先を見ると、それぞれの柱には小さな札が貼ってあった。
 近づいて良く見ると乱暴な一護の字で『触るな』とか『俺の!』とか書いてある。

「付き合った頃に一護が張ったの。最初はここ、このベッドしか無かったから。」

「へー‥」

 一護にこんな術は使えないはずだしこれもただの紙に字を書いて貼っただけのように見えるが、ここは一護の世界なのだからそれも可能なのだろう。


「―それ、意外と効くんだよ。ここに近づこうとして上半身と下半身が真っ二つになったやつもいたけど…さすがにテメーは平気なんだな。フツーに入って来たもんな」

「えぇぇっ!?」

「…今更ビビんなよ、平気だって言ってんだろ。やっぱ、一護が愛してるてめーには効かないってことか…」

 慌てて腕を引っ込めると一護(仮)が溜め息をついて言った。むしろ効いて欲しそうな口ぶりだな、と思った。

「…だいたい、一護の精神世界であるこの世界に侵入して来れるのは一護の他には俺と同属の虚だけだ。―それ以外でここに来たのは…阿散井恋次、てめーが初めてなんだよ」

「…」

「てめーと一護はもうそんな域にまで―‥達してるってことだ」

 一護(仮)はちょっとだけ悔しそうに言った。


「つまりここに辿り着けるやつ自体が少ないし無駄に強力なバリアまであるから、おまえに心配される筋合いはないってこった」

「まぁ、それならいいけどよ…」


 城のような家の玄関に辿り着くと、大きなドアに三つくらい鍵や南京錠が掛かっていた。

「鍵…多いな…」

「一護が、厳重にしろってうるさくて…どーせあんまり使ってないんだけどな。盗られるようなものもねーし。たまに斬月が茶飲んだりしてるけど、アイツは鍵なんかなくても出入り自由だから意味ネェんだよな。…客が来たら泊めることもあるけど、俺とヤれないなら意味ないって虚の方が多いから、そっちもあんまりなぁ。まぁたまに一護とヤる時にも使うけど。おまえ、いつ帰るのか知らねーけど泊まるんなら好きな部屋使えよ」

 ベラベラ喋りながら一護(仮)はゴソゴソと鍵の束を取り出した。

「…あいつ、娘か何かのひとり暮らしみたいに思ってんだろうなぁ」

「娘ぇ!?」

「なんか、一護の気持ち判るな。妹とかってよりは…娘ってかんじだよなおまえ」

 娘かよ、彼女じゃねぇのかよ、と一護(仮)は不満げに言った。言いながら三つ目の錠前をがちゃりと外して、一護(仮)はよいしょ、と玄関のドアを開いた。


「オジャマシマス…」

 恋次が恐る恐る中を覗き込んでみると、廊下を進んだ先にホテルのような広いロビーがあって…あとは小さな個室に別れているまさにホテルのような造りだった。
 そう、ホテルの―‥


「…って、ここ…空座の外れにあるラブホじゃねぇか…」

 ぽかぁんとして言うと一護(仮)はそうだぜ〜?なんて平然と言い放った。
 自分も一護といちどだけ行ったことがある。セックスするためにわざわざそれ専用の施設があるなんて衝撃的だったけれど、結構楽しんで帰ったっけ…

「どーりで…外観…見たことあると思った。城もナニもラブホだったんだな…。でもナゼ空座のラブホがここに…」

「一護が家くらい創っとけって言うからさ…。精神世界だけあって無駄に広いから普通の家建てるのも何だし、変わってる方がいいかと思って。そうそう、庭も一護が花くらいねーのかよって言うから…(略)」

 彼の話は馬鹿のひとつ覚えのように一護のことばかりだった。
 一護のことが本当に好きなんだなぁ、と思わず自分の立場も忘れて微笑んでしまいそうになるくらい、一護のことを話す彼は幸せそうだった。

「で、一護はなんて?」

「おまえらしくていいんじゃねぇか?…って。」




「「―ヒメ!!!」」

 玄関から入ると、小さな塊が沢山―カタコトで何か喋りながらものすごい勢いで突進して来て、一護(仮)の足元に纏わりついた。
 良く見るとそれはオタマジャクシのような小さな虚で―それが10匹くらい、犬か猫がじゃれるみたいに一護(仮)の足にじゃれついている。


「ああ、これ、ペット。無害だから」

 一護(仮)は小さな虚の頭を撫でながら微笑んだ。一護と同じだけど―それより格段に幼く見える笑顔だった。
 恋次もドキドキしたけれど何とか堪えた。


「…ヒメ、って何だ?」

「俺のこと?…みたいだけど。イチゴ、って呼ぶな―ってしつこく言ったら何かこう呼ばれるようになったんだよな…。意味判んねぇけど、まぁイチゴじゃなかったら何でもいいかって」

「…」

「一護にどういう意味って聞いたことあんだけど。おまえにぴったりだな、って笑うばっかで教えてくんなかった」

「そーか…」

 十中八九、お姫様のヒメ…だろうなぁとは思ったけれど、一応黙っていた。
 小さな虚たちは城とラブホの区別など到底つかないだろうし(むしろ自分もさっきまでついていなかった)、こんなところにこんなかわいらしい主人がいたらそりゃあ姫とも呼びたくなるだろう。


「…オマエら、オキャクサマに茶ぁ、出してやって」

 一護(仮)はニコニコしながら己のペットに負けないくらいのカタコトで、虚たちに用事を言い付けた。虚たちはとても嬉しそうにぴょんぴょん跳びはねながら我先にとロビーに向かって行く。
 成程―ペットというか家事手伝いの役割も果たしているらしい。


「なんかてめぇ、急に無口になったな。大丈夫か?」

 恋次がボケッと虚の後ろ姿を見送っていると一護(仮)が眉を顰めて言った。

「ま、まぁ…」

 こっちはさっきからおまえにドキドキしてもうどうなることやら…と主張したかったけれど、とりあえずそれも黙っていた。


 ロビーのソファーに座って遠い目になっているとペットの虚がレンジ!!レンジ!!とか言いながら頭にカップを乗せて運んできた。

「賢いなぁ。もう俺の名前覚えたのか」

 カップを受け取った恋次が頭を撫でてやると虚は嬉しそうに飛び跳ねた。
 ―まぁ、出されたのはコーヒーだったけれど。


「そぉいえばてめぇ、コーヒーは飲めないんだったっけぇ???」

 一護(仮)は嫌がらせですと言わんばかりの笑顔でにこにこと言った。

「あいにく、うちにココアは常備してなくてな。ホラ、これで我慢しやがれ」

 ミルクと砂糖のポットを目の前にドンと置かれたので、とりあえず有り得ない量をカップに注ぎ込んでいると一護(仮)はまじまじと自分の顔を覗き込んで言った。


「…なんか、イメージ違うなぁ。一護の前ではてめぇ女みたいだったけど」

 おまえにだけは言われたくない、と恋次は思った。

「…そうか?」

「うん。だって俺、全部見てたんだぜ?おまえと一護が初めて逢った時も、初めて戦った時も…初めてキスした時も、―初めて寝た時も。」

「―えぇぇっ!???」

 驚きのあまりこれ以上は無理ってくらいに甘くなったコーヒーを思わず吹き出しそうになった。

「…なに驚いてんだよ。当たり前だろ、俺は一護なんだから。一護の見てるもんはみんな見えるんだよ」

「そ…そーだったのか…;;;」

「おまえの声もカラダも、全部知ってるんだぜ?その着物の下がどーなってんのかとか全部。イク時どんな声出すのかも…」

「…も、もういい」

「そう?」

 顔色ひとつ変えないでそんなことを言わないで欲しいと思う。さっきより随分健全な場所にいるというのに恋次の心臓はバクバクしっぱなしだ。
 自分のことだけ全部知られてるなんて不公平だと思う。


「…それでおまえ、俺のことが嫌いなんだな。一護に抱かれてる俺をずっと見てたから…」

「…」

「まぁそりゃあそうだろうな。俺だったら耐えられねぇ」

「…そーだろ」

「でも…そうだな、俺はてめーと一護がヤってるとこに限っては、見たいかも…」

「はぁ!?」

 一護(仮)は驚いて顔を上げた。


「だって一護ふたりが絡んでるってことだろ?ソソるじゃねぇか」

「…おまえ、ほんとに阿散井恋次か?そんなこと言うやつだったっけ??外見は…そのものだけど…。」

 一護(仮)は不審な瞳でまじまじと自分を見た。


「だから言ってんだろ、俺は受である前に男だって。たぶんその…俺がおまえが言うみたいになってんのは、一護の前だけなんだよ。おまえは―‥一護の目に映る俺しか知らねぇから…」

 今言っていることは説得力があるなぁ、と恋次は自分で感心した。

「でも今おまえの前にいる俺は一護の目を通してねぇわけだ。違うのも当然だろ」

「そんなに…変われるもんか??」

「そんなに違うのか?おまえが知ってる俺と…。自分ではあんまり判んねーけど」

 恋次が笑って聞くと、一護(仮)はぶんぶんと勢い良く頷いた。久しぶりに女でも口説いているような気分だなぁとぼんやり思った。


「まぁ、俺は自慢じゃないが一護に惚れてるからな。一護の分身のおまえにも惚れるだろ、そりゃ」

「…。ずっと前にグリムジョーには同じようなこと言われたことあるけど…。よりによっておまえがそんなこと言うなんて…」

 一護(仮)は何故だか愕然としていた。

「グリムジョーはともかくおまえも一護なんだったら、俺のこと好きになるはずだぜ。一護が俺のこと愛してる以上は」

「え、えぇぇっ!?そ、そんな…まさか…」

 一護(仮)は大袈裟に驚いて白い頬を朱く染めた。他愛ないなぁ、と思った。いつもいつも一護が恋次はほんとに他愛ないなぁ、とかしみじみ言っているけれど、他愛がないとはこういうことかと改めて意味を噛み締めるくらい―彼は少女のように他愛なかった。

「おまえ…マジで可愛いから相当モテんだろーな…」

「―え?俺がモテるのは、俺が一護だからで…」

 ―しかも判っていないと来ている。一護が過保護になるのも当然だと思った。


「確かに一護のモテ方は半端ねぇが…おまえはまた違うんだよ。…ここが幾ら安全とはいえ、なんか俺まで心配になって来たな…」

 一護(仮)は意味が判らないとばかりにきょとんとしていたが思い出したようにそういえば、と言った。

「テメェ俺に惚れたのか??さすがにそれはマズイ…ような…」

「一護、おまえにも言った?もし俺と逢ってもヤるなって…」

 恋次が笑って聞くと一護(仮)は頷いて、っていうか、と言った。

「誰にも抱かせるなって言われてんだよ。誰であろうと相手を殺すって。あ、キスも駄目だって」

 あの優しい一護が殺すとまで…まぁそう言いたくもなるだろう、と恋次は思った。
 恋人が宝物のように大切にしているこの白い一護に手を出したとしたら、一護は自分を殺すのだろうか―とか想像したら思わず笑えてくる。


「―おまえ、腕は立つよな?どのくらい?」

「そりゃあ、一護と同じくらい」

「一護と付き合ってから、ほんとに誰ともやってねぇのか?」

「もちろん」

「キスも?」

「うん」

「一護と付き合う前は?」

「良く覚えてねぇけど…セフレは2、3人くらいいた…。一度だけのやつとか入れたら合計15人くらいとはやったかな…」

「(多…。)ちなみに、一護と付き合ってからおまえに迫ってきたやつは?」

「多い時で一ヶ月に10人くらい…?みんな殺すか追い返したけど」

「三日にひとりペースか…そりゃあ一護も心配だ…」

 恋次は溜め息をついて広い家を見回した。

「いちお、家にも結界張っとくか…」

「え〜別にいいのに〜‥」

「俺はいちおー鬼道出来るからな。一護みたいな無差別なやつじゃなくて、招かれざる客のみ入れねぇよーにしとくから支障はねぇよ。そりゃあ庭のベッドは無差別な方がいいだろうけどな(笑)あと、俺か一護しかおまえのこと抱けないようにってのもつけとく。心配だから」

「…。(さりげなく自分も入れるとは図々しいやつ…)」

「俺も一護もいない時は…いちお斬月がいんのか…。まぁ斬月だったら、おまえの身の危険があれば何とかしてくれるだろうから心配ねぇか…」

「…てめぇ妙に優しいな、何か企んでんのか?」

「バカ言え。恋人として一護のものを守るのは当然だろ。―まぁおまえが一護のものじゃなかったらとっくに押し倒してるけど…」

「…えぇっ!?おまえが俺を!?」

 いちいち大袈裟に驚くので本当に可愛いなぁ、とか思いながら恋次は空になったカップをそばで控えている家事手伝いの虚の頭に乗せてやった。


「想像も出来ねぇ…」

「そーか、おまえは喘いでる俺しか知らないんだっけ…。じゃあちょっとだけ見せてやろうか?」

「…えっ!?」

 思わず立ち上がって隣に座っていた一護(仮)を抱き上げてしまって、―自分でもこんなに性急だっただろうかと少し驚いた。身体が勝手に動いてしまったのだ。
 小さな身体はあまりにも―‥ルキアと同じくらい軽くて衝撃を受けた。
 今まで抱かれるばっかりだったので仕方がないけれど、さすがに一護を抱き上げた経験は無かった。

「ちょっ―!!!」

 予想通り一護(仮)は嫌がる猫のように暴れた。

「心配すんな、ちょっと見せてやるだけだから」

「ととととか言ってソノ気になったら止まんないとか言うんだろ!!!」

「へーきだって。俺は伊達に長生きしてねえからな、その辺は我慢強いんだよ。俺が一護のものに手ェ出すわけねぇだろ」

「…そうか?じゃあちょっとだけ…」

 少しは興味があるらしく大人しくなった一護(仮)を抱き抱えて、とりあえずいちばん近い個室のドアを開けた。
 ベッドに降ろして上から見つめてやると一護(仮)は恥ずかしそうに瞳を逸らした。


「…なんか…これだけで既に…浮気してる気分…」

「そうか?何にもしてねーけど(笑)」

 一護とまったく同じ顔の輪郭をなぞって、細い指先に自分のそれを絡めた。


「一護はいつもどんな風におまえを抱くんだ?…俺にするのと同じ??」

「…たぶん。一護は…わけわかんなくなるまで触るから…いっつも最後の方はわけわかんない…」

「一護はな、相手を全く余裕がない状態まで追い込んで夢中でしがみつかせるのが好きなんだよ。俺もまーやり方は一護と似たようなもんだけど…。多分…」

 どこまで触れていいものかと悩んだ末、細い手首に一直線にきれいに入った傷痕を見つけて、恋次はそれをペロリと舐めた。まぁこのくらいなら許されるだろう。

「―ッ」

「変わったところに傷があんだな…」

 尸魂界には自殺する為に手首を切る者なんていないし(切ったところで死ねないから)現世でもそんなことを知る機会は無かったから、その時は本当にそうとしか思わなかった。
 ―その傷がどんな意味を持つのかは後になってから―知った。


「あっ…」

 いい声で啼くなぁ、とぼんやり思った。

「ほんと、抱きてぇ…」

「バ、バカッ―」

「大丈夫だって、ホントに抱いたりしねぇよ。―でも抱き締めるくらいなら…いいか?」

「えぇっ…調子に乗りやがって…。ま、まぁ一護的にどうなのかは…判んないけど…俺もそのくらいならして欲しい…かも…」

 許可(?)が出たので、恋次は細い肩を抱き寄せて一護(仮)を自分の腕の中に収めた。一護はこんなに小さかったんだなぁとぼんやり思った。


「これが‥一護が気に入ってる髪…」

 一護(仮)は恋次の背中に腕を回して、背中に垂れた赤い髪を掴んだ。

「へぇ、そんなこと初耳だけど。一護がそう言ったのか?」

「…言ってねぇけど。おまえに触れるときとか…見てたら判る」

 抱き締めているので表情は見えないけれど、きっとまた自分を殴った時のような切ない瞳をしているのだろう―‥と簡単に推測出来て胸が痛かった。


「…ほんとに…血みたいに真っ赤なんだな…はじめてみた…。きれいだ…」

 おまえの方がずっときれいだけどな、と恋次が思った、―瞬間。



「―恋次…、」

「!」

 こんな時に―初めて名前を呼ぶなんて、本当に制御出来なくなったらどうしてくれるんだ、と文句を言ってやろうと…思った。思った―のだ。



「―キス…したい…」


 蚊の泣くような声でそんなことを言われては、もはや止める手段など何もありはしなかった。
 一護と同じ小さな桜色の口唇に口付けて強引に中に侵入した。相手が息をしようとするのも構わずに啜って、逃げる舌を捕まえて絡めた。
 まだ一護の痕跡が色濃く残っているカラダを抱き締めてこんなことをしているという妙な背徳感が恋次を襲って少し可笑しかった。―この自分にだって、たぶんまだ一護の刻印が残っているのに。
 ‥一護と同じ口唇は、ぞっとするくらい甘かった。



 長い口付けのあと口唇を開放してやると、一護(仮)ははぁ、と息を上げて恋次の着物を握り締めた。
 殴られるかな、と思ったけれど―零れ落ちそうな潤んだ瞳で恋次を見上げて…泣きそうな声で言った。


「もう俺‥一護に会わす顔がない…」

「…だってあんなこと言われたらそりゃあするだろ、我慢出来ないだろ。…まぁ我慢出来なかった時点で俺が悪いよ。何にもしねぇって言ったのにな。…うん、全部俺が悪かった」

「一護以外とはしないって…約束…したのに…」

 大きな目に涙が溜まって来たので慌てて指で拭ってやる。


「だから全部俺が悪かったって…。一護には俺に無理矢理されたって言えよ」

「そーゆー問題じゃなくて…。一護以外のやつとキスしたいって…思ってしまったこと自体が…自分で許せない…つーか…」

 一護(仮)は呆然と言って恋次の着物を握り締めた。
 それを言うなら自分だってそうだけれど、恋次は自分が彼に惹かれたのは至極当然のことであるような気がした。愛する一護のオモテとウラを―‥どちらか片方なんて選べないのだから。


「…でもさ…さっきのほんとに…」

「?」

「別に…雰囲気に流されてとか…そんなんで言ったんじゃねぇんだ…」

「…」

「俺…今の今まで‥一護以外の存在なんてぜんぜん、生まれてからいちども―‥考えたことさえなかった…。一護以外のやつに抱かれても…何の感情も出てこなかったし…。…淋しかったから‥一護の代わりにしてただけ…。ほんとに、俺が好きなのは一護だけだったんだ…でも…」

「…」

「一護以外でこんな気持ちになったの…恋次が初めてだから…。軽い気持ちで言ったんじゃないって…それは…判って欲しくて…」

 だから自分でも戸惑ってるんだけど…と言って一護(仮)は瞳を伏せた。
 恋次はもうたまらなくなって―腕の中の存在をきつく抱き締めた。


「そんなに必死で言わなくても判ってるから心配すんな…。―言っただろ、おまえも一護である以上は俺を好きになるって…」

「だっ、誰もそんなこと言ってないだろ!!」

「もう何も言わなくていいからちょっとこのままじっとしてろ…。俺のことはあれだ、結界だとでも思って」

「妙な言い訳すんなよ!!」

「―ところでさ」

「…なんだよ」

「―いちどやっちまったら、二回も三回も同じだと思わねぇ?」

「バッ―‥」


 ―結局、そのまま抱いて眠った。時々口唇を重ねたりしたけれど回数は覚えていない―数える気も無かった。
 キスだけでこんなに甘い気持ちになれるものかと―少し驚いた。


「一護さぁ…俺のこと愛してるのかなぁ…?」

「そりゃそーだろ。おまえを見てたら判るぜ」

 一護(仮)はそうかなぁ、とぼんやり言った。


「大事に…してくれてるのは判るけど。俺―‥犬猫みたいに拾われて…ヤサシクされてるだけのような気がする。本当言うと愛されてるのか同情なのか…よく判んない…」

「おいおい…。どこに捨て猫にこんな痕つける飼い主がいるんだよ」

 呆れて言って、一護(仮)の白い着物の隙間から覗いている一護が残した所有の印に触れた。


「一護は愛してもいないやつにこんな真似が出来る男じゃねーよ」

「そーかなあ…」

「じゃあおまえ、何されたら愛されてるって感じるんだ?」

「…それも、まぁぶっちゃけ判んないけど」

 一護(仮)は不安げに小さな声で呟いたけれど、幾ら一護の恋人とはいえ同一人物である彼等から見たら自分は第三者なのだから―だからこそ恋次には、一護が彼をどんなに愛しているのか―‥こうして抱き締めているだけで殆ど悟るのに近い感覚で良く判った。―肌で感じるとでも言うのだろうか。


「まぁ愛されてる側は往々にして気付かないもんなのかもな…」

「―え?」

「気付いてるか?―おまえ、一護の味しかしねぇんだよ。一護は好きなやつにこういう風に自分の味を植え付けるのが何より好きだから…」

 さっきキスした時に感じた甘さも全部―‥一護が彼を愛している証拠。


「だって―それは…もうずっと一護としかしてねぇから…。」

 一護(仮)はそう言って頬を染めた。かわいいなぁと思った。


「きっとカラダも―‥一護の味がするんだろうな…」

 そう言って思わず腕の中の小さな身体の味を想像しているとスケベ!!!とか何とか非難された。

「…そりゃあ、男なんだからそれなりにスケベなんだよ」

 煽られてムラムラして来たのでまたキスをした。―けれどこれでは本当にいつ手を出してしまうかも判らないなぁ、と悠長に思った。


「も…もう…バカ…こんなにおまえとチューしちゃって…一護にフラれたらどうしてくれんだよ…」

 一護(仮)は泣きそうな声で言った。

「一護がおまえを手放すわけねえだろ。むしろ俺の方がフラれるかもしんねーっての。…そーだ、万が一にも一護にフラれた時は俺と付き合えよ」

「ヤなこった!!恋次なんかだいきらいだったのに…!!」

「過去形?―今は??」

「う…なんでそんなこと聞くんだよ…」

 泣きそうな瞳に軽く口付けて―理由を言ったらきっとこの大きな瞳から涙が零れるだろうと思ったのでやめておいた。―ただ、きつく抱き締めた。










 目が覚めたら、まだ白い一護は恋次の腕の中ですやすやと眠っていた。何時間くらい経ったのかまったく判らなかった。時間の感覚がさっぱりだし―ここに朝夕とかいう概念があるのかも不明だった。
 一護(仮)は一護と同じ寝顔で、恋次の腕の中に収まっている。仮にも恋敵(…だと彼は思っているようだし)の腕の中でそんなに安心しきって眠るなよ…、とか自分のことは棚に上げて考えてしまった。
 まぁ考えてみたらこの自分だって最初は一護と敵として出会ったわけだし、一護の敵に甘い優しい性格は彼にもしっかり現れている、と思った。
 ―本人は、たぶん気がついてもいないだろうけど。

 そういえば初めて会った時、自分は一護に抱かれた後休んでいた彼を起こしてしまったんだっけ―‥とか思い出して、この際好きなだけ寝かせておいてやることにした。一護とも特に用事のない日はいつまでもベッドでだらだらしているし、こうして眠っている彼をただ抱いているというのもふわふわした甘い気持ちになれて悪くない。
 そんなことを考えながら一護(仮)が眠っているのを観察していると、寝乱れた白い着物の隙間から一護が鎖骨の辺りに残した痕跡がちらりと見えた。肌が白いからとても目立ってしまう。
 あーあ、とか思いながら着物を直してやろうとした―‥つもりだった。けれど自分の欲望は思ったよりも正直で、思わず吸い寄せられるようにそこに口付けてしまった。
 しまった―とか思いながら、考えてみるとこれは一護と間接キスだとか―‥彼はこの一護(仮)の白い肌を自分にするように吸ったのだとか考えてしまって―これはいよいよ我慢出来なくなりそうだと恋次は焦った。
 いっそベッドを出ようかと思ったけれど、そうしたらきっとこの一護(仮)が目覚めた時に淋しい顔をするだろうと容易に想像出来たのでそれも出来なかった。


 そんな拷問のような時間が更に何時間くらい過ぎ去ったのだろうか―ようやく白い一護がゆっくりとその瞼を開いた。
 甘ったるい空気が辺り一面を包んで、恋次はよくもまぁ一晩(?)我慢出来たものだと自分で感心した。


「れ…んじ…?」

 一護(仮)は甘い声で恋次の名前を呼んでから―‥猫みたいに跳ね起きた。


「な…何もしてねぇよな俺ら???なんかヤっちまった後みたいな空気になってるけど…」

「してるわけねーだろ。(※ちょっとウソ)甘いのは空気だけだよ。てめーも何かされたらカラダで判んだろうが」

「まぁそーだけど…。ナンにもしてないのに…なんかヘンな気分…」

「ばか、俺が一護のものに手ェ出すわけねぇだろって言っただろーが。」

「…死ぬほどキスしたくせに」

「死ぬほどはしてねーよ。まぁ、辛うじてエッチしたわけじゃないから大丈夫だろ」

「…けど、裏切ったのは一緒だろ!」

「まぁ冷静になれよ、考えてみれば一護なんか二股かけてるんだぜ?裏切りまくりじゃねーか」

「わーんヤなこと言うなよ恋次のばかー!!」

「おまえが最初に言ったことだろうが!!!あの時実は俺も密かに傷ついたんだぞ!!」

「幾らでも傷つけばいいさばかー!!!」


 馬鹿な言い争いをしていると、恋次は自分の身体が妙に透明になっていることに気付いた。

「うわっ何だこりゃ!!??」

「…あ、やっと帰るんだ。じゃあちょっと待ってろよ。土産やるから。」

 一護(仮)は乱れた着物を直そうともせずにとたとたと小走りで部屋を出て行った。
 恋次はその隙にこのラブホ―もとい一護(仮)の家に例の結界を張っておいたけれど―張ったことは黙っておいた。
 ついでに荷が重いだろうなとは思いつつ―そばにいたペットの虚を一匹抱え上げて、目を見て言い聞かせた。

「俺も一護もいない時は、―おまえらの大事なオヒメサマ、ちゃんと守ってやってくれよな」

 そう言って下ろしてやると、虚たちは判っているのかいないのか恋次の足元でぴょんぴょんと飛び跳ねた。


「ほら」

 戻って来た白い一護から渡されたものはチェーンのついた…鍵の束だった。
 一護(仮)は笑って―それを恋次の首に掛けた。

「うちの合いカギ。」

「―え!?」

 さすがに驚いて彼の顔を見返したけれど―白い一護はふわりと笑って言った。


「一護はこの世界にも―この家にも完全に自由に出入り出来るんだけどさ。恋次はそうもいかねえだろ?だからそれ渡しとく。この世界も虚とか出て結構危ないからさ。てめぇの腕じゃあ殺されるかも知んねーし。とりあえずこの家は安全だから」

 一番危ないのはてめぇだろ、と心から思ったけれど黙っていた。

「弱くて悪かったな!!―って、どうやって現実に持って帰んだよ!!だいたいどーやって来たのかも良く判んねぇのにだな…」

 そういえば次またここに来れるかも判らないのだと恋次はぼんやり思った。
 だいたい一護も彼に手を出したことを知ったらかなり怒りそうな気がするし、もう呼んでくれないかも知れない。
 今更気付くのもマヌケだけれどそれ以上に―‥もう来れないのかも知れないのならいっそ抱いてしまえば良かったと思ってしまった。
 一護(仮)は複雑な表情の自分を見てケラケラと笑った。

「いちど来れた時点でフリーパスみたいなもんだから大丈夫だよ。最初がいちばん難しいんだ。―あと、カギはな…」

 一護(仮)は恋次の胸に掛かった鍵の束に手をかざした。
 ―途端、鍵はぴかぴかと白い光を放って浮いた―と思ったら、そのまま恋次の胸に吸い込まれてしまった。

「わぁっっ!!!」

「いちいちビビんなよ大袈裟なやつだな…。とにかくこれは『俺』が『おまえの魂に』渡したもんだから、こんな感じで必要な時だけ勝手に出てくる仕組みだから。」

「いいのか?こんな愛人みたいな真似して…。次に来たらもう…我慢出来なくておまえを―抱くかも知んねーぜ?」

 恋次は一護(仮)を抱き締めて耳元で囁いた。


「『おまえは一護のためにも一護だけのものであるべきなんだ』―とか偉そうに説教したの誰だったっけ…」

「…今もそう思ってるよ。けどそれでもおまえが欲しいんだからしょうがねーだろ」


 そう言ってその口唇に口付けたところで―‥恋次の意識は途切れた。
















 ―ガバッ


「…」

 飛び起きたらそこは一護のベッドだった。

 隣には見慣れた―白くないいつもの一護が眠っていて、恋次は何とも言えない気持ちになった。―成る程、こういうことかと恋次は痛いほど一護の気持ちが良く判ってしまった。
 恋次が隣の一護をまじまじと凝視していると、彼はゆっくりと瞳を開けて―‥恋次の身体を抱き寄せて言った。


「…おかえり、恋次」

 その一言でやはりこれは一護の意図だったのだと悟ってしまった。


「一護…あ、あの…いちおう我慢しようと努力はしたんだけど…むりでした。」

 恋次は聞かれる前に白状してしまうことにした。自分が一護に隠しごとなんて出来るはずがないし。


「したのか?どこまで?ぜんぶ?」

「…えぇと…辛うじてB、か、な…ぁ…。(苦)」

 恋次は冷や汗をかきながらも正直に言った。ABCで例えるのもどうよと思ったけれどこれがいちばん判りやすいのだから仕方がない。

「そっか…」

 一護は何もコメントはしないで、ただそれだけをぽつりと言った。


「意外‥一護には見えてねーんだな…」

「まぁな。…アイツは俺の中にいるからこっちの様子が見えるけど…俺がアイツの中にいるわけじゃねぇからそのへんは、な…」

 一護は少し辛そうに続けた。

「…でも、見えなくて良かったってのもあるよ。おまえらがキスしてんのとか見たら…正直嫉妬する。―その点あいつには…辛いことを強いてるんだけどな…」

「やっぱり、手ェ出したらマズかった…よな…。…俺のこと嫌いに…なった?」

 恋次が半泣きで聞いたら一護は笑った。

「…バカ。恋次ならいいんだよ。―‥多分。まぁこれ聞いて…またあいつは怒るんだろうけど」

 確かに、なんで恋次ならいいんだよ!!!とか言ってプリプリ怒る様子がすぐに思い浮かんだ。


「…てか多分って言ったよな、今。」

「だって、Bの段階で既に嫉妬してるから」

「…どっちに?」

「両方だよ。そりゃーそうだろ」

「…やっぱりあいつの言ってたとーり二股なんだな、おまえ」

「何とでも言えよ。しょーがねぇだろ…」

 恋次が笑ったら一護は乱暴に自分の口唇を塞いだ。


「…キスしたんだな、この口唇であいつと…」

「―うん(きっぱ)」

「…あぁ、覚悟してたけどやっぱりムカつく…。おまえらがヤっちまったら本気で傷つくんだろーな…早くもヘコんできた…」

「まぁ、傷ついて貰わねーとな、二股されてた俺とあいつの分。」

「…恋次、なんかミョーに強気になったな…」

 恋次は一護の腕の中で少し笑った。


「久しぶりに自分が男だったって思い出したからな」

「それもどーよ…。まぁ、あいつにかかればみんな男になっちまうよなぁ…。可愛すぎて…」

 一護は溜め息をついた。その通りだと恋次も思った。


「まぁ、おまえらは色々複雑な気持ちなんだろーけど、俺だけはそうでもねぇな。だって俺にとってはふたりとも一護だし。二股って気もぜんぜんしねーし。」

「…。(こいつ…)あ、そういえばあいつ一護って呼ばれるのすげー嫌いだから気をつけろよ」

「…そーゆうことは早く言えよ。もう殴られた後だよ」

 遅かったか、と一護は笑った。


「まぁ…もーそろそろ逢わせてもいいかと思ったんだ。逢えばおまえらが惹かれ合うことくらい判ってたんだけどさ…。あいつも…おまえのこと良く知らないで嫌ってんのも勿体ねえっていうか…絶対、逢えば好きになるのにって。ついでに、俺ひとり二股っていう罪の意識に耐えられなくなったというか…」

「…。(こいつ…)」

「流石にあいつももう殺しはしねーだろーとは思ってたけど。でもいきなりBか…」

「悪いけど次はCかもな」

「あーあ…やっぱやめときゃ良かったかな…永遠に、二股かけとけば良かった」

「…。」

 一護は自分を抱き締めながらでも、と言った。


「俺…あいつをあそこに置いとくの心配でさ…。おまえにも一緒に守ってもらおーと思って。」

「おまえなぁ…。まぁ、それは凄く良く判るけど」

「そうだろ?ホラ、俺らの娘だと思って」

「産んだ記憶はねーよ!!!―てか妙なこと言うなよ、またアイツ怒るぞ…」

 まぁ、娘の一人暮らしという自分の解釈はやっぱり間違っていなかったなぁ、と恋次はぼんやり思った。




「そういえば、庭のベッド…あれ、おまえの趣味?」

「…悪かったな、だって庭に置くならああいうやつじゃねぇと丸見えだろーが。そーだ、将来俺がそっちに行ったらおまえにも買ってやろうか?」

「ばーか、要らねーよ。」

 当然拒絶したら噛み付くみたいに口付けられた。―やっぱりあの一護と同じ味がするなぁ、と恋次はこっそり思った。



「たった一晩で生意気になりやがって。これはもっかい調教してやんねーとな、おまえがいったい誰のものか…」

 一護は楽しそうに言うと、恋次が身に纏っていたシーツを引き剥がした。





↓例の如くあとがき反転↓(むしろ読まなくてry)
あー‥たのしかった…(うっとり…)(…)
というわけでお題14の続きでした\(^o^)/(でした、じゃないから!!!!)
別にこれまでお題にかこつけるつもりはなかったんだが…普通に使えるじゃん、と思ったので使ってしまいました\(^o^)/(…)
しかし黒白もいいけど恋白は更なるすばらしさだ。。。。(…)
って恋白って書いたら阿散井×兄さまと被るかwww 何て言えばいいんだろ…恋次×(白)一護でいいか。。。(てきとう)
世にそんなカプが存在しているのかは知らないが…(全くすぎ…)
一恋の人は普通は逆なんだろうなぁ、と思いつつ。。。恋一の人ですら逆かも知れないなぁ。。。(可哀相…)
しかも脳内カプですよサリンさん…(…)必殺屑帥テイスト(懐)がだいすきなのは判るけど、それすら自分で捏造した設定ですよサリンさん…(…)
でも私内なる虚総受だしなぁ。。。(遠い目)こんな時だけ総受とか言い出すオノレの都合のいい脳味噌に嫉妬ww\(^o^)/(…)
ついでに言うと一恋以外の阿散井受は受け付けないしwwww(出たよ)
なんか…跡宍の時も同じこと言ってたよなぁ。。。私(の趣味)っていったい…_| ̄|○(謎杉…)
まぁ書きたかったのはこっちかよ!!というね…。出会い編(…)だけでアホほど長くなった\(^o^)/
また文字数限界まで携帯で打って転送⇒打って転送を繰り返してたので超疲れたwww
携帯の画面だけを見つめながら床を転がって丸1日以上潰せるというdでもないスキルを手に入れ…(以下省略)
すげえや嫉妬パワー\(^o^)/(嫉妬パワーなの!?Σ(´∀` ))
もちろん
もりもり続きがあるわけですが…あ、もういいですかそうですかwwww
それでも俺は続きを書く!!!(…)
てか藤棚の名前が判らなくてたまたま会社にいっぱい藤棚があったので、
会社の人に「これって何ていう名前なんですか?」って聞きまくって教えてもらいましたww(どんだけ無知…)
「ちなみに藤以外のこともあるんですか??」とか色々聞きまくったから何だコイツと思われただろうな。。。
まさかこんなホモ小説のためだとか…ガクブル。殆どの場合藤のようです。
小学生の頃から結構好きだったのに(>藤棚が)今頃名前を知るとは滑稽だぜ\(^o^)/(本当にな…)
しかし本気でKIMITEノリっていうか商業BLみたいになってきたな。。。(虚ろ)
私は今まで、阿散井がヘタレでチキンで(心が)乙女で役に立たないから(おまえ…)阿散井攻がなかなかうまく書けないんだと思い込んでいたんだけど、
むしろそれは間違いだったのだと思い知らされました。
私は黒崎さんと阿散井さんだったら絶対に阿散井が受だって心のどっかで確信していたから、なかなか恋一が書けなかったのだよ!!(はぁ。。。)
その証拠に内なる虚は総受だって信じてるから簡単に書けたもの、阿散井攻がwwww
まさかこんなにもチョロイとはな!!!
なんだ私、恋一書けるじゃない!!って密かに感動したのは秘密です。(言ってる)
…これ…恋一じゃ…ねーよ………_| ̄|○

キャラの性格云々ではなくて、やはり自分はオノレの信条に左右される女なのだと実感したので、
まぁそれさえ判ればあとはもうオノレを洗脳しさえすれば何とかなるってことww
つまり阿散井は攻だぁぁぁぁぁ黒崎さんは受なんだぁぁぁぁぁぁって恋一を読みまくって自己暗示かけまくれば恋一くらい余裕!(なにゆえそこまで。。。。)
だって私恋一が好きなんだもの!!好きだから書きたいんだもの!!‥一恋もいいけどさぁwwwww
…話がそれた。(それすぎ)
とりあえず姫呼ばわりはあんまりだよねってかろうじて思ったんだけど、やはりあのシーンは必要だと思ったので敢えて省きませんでした\(^o^)/
あんな痛々しいことを平気で書けるようになるとは…_| ̄|○
私は元々痛々しい女だったけれど、こうして年を取るごとに違うイミで痛々しくなっていくんだろうな…と嫌な想像もしつつ。(…)
こうして己だけのパラレルから抜け出せない嫌な大人に…もうなってるね\(^o^)/(もう遅いーーー!!Σ(´∀` ))
それにしてもおまいはどんだけ内なる虚が好きなんだよ!!ってかんじで…(遠い目)
でも今後もおまいはどんだけ内なる虚が好きなんだよ!!!っていうこの調子で続いていくと思います。(…)
いやどこまで続くのかは謎だが。たぶん飽きたら終わる\(^o^)/(…)
花よ蝶よというアレですよね。。。
私も…年取ったなぁ…と思いました…_| ̄|○(何故Σ(´∀` ))
てかこのシリーズ(シリーズなの!?Σ(´∀` ))は別に一恋でなくて恋一前提でも悪くないよなぁと思ったんだけど、
それだと阿散井さん両手に花〜みたいなことになって阿散井のくせに生意気なんだよ!!( #゚д゚)=○)゚Д)^^^^^^゚って思ったので一恋にしました\(^o^)/(…)

080528


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