世界で一番
 逃げて逃げて、どのくらい逃げただろうか。幾ら頑丈な機械のカラダとはいえ、あの『クロ』から完全に逃げ切るのは難しい。
 ―ましてや、相手は必死であるあまりに本気だ。本気を出したクロがどんなに恐ろしいか―いつもいちばん近くにいるミーが知らないわけはない。


「ミーくん…捕まえた…」


 クロはまるで鬼のような形相で、ミーの身体に両腕を回した。反射的にぎゃあぁぁぁと大袈裟に叫んで逃れようとするがもちろん無駄に終わった。クロは可愛い姿をしているが、あの着ぐるみを脱ごうものなら、オール機械のバリバリのサイボーグだ。もっとも、それはミーだって同じなのだが、最強という名で語るなら間違いなくクロの方だと言える。
 かくなる上はどてっ腹に穴でも空けてやろうかと、殺す覚悟で武器を取り出した―‥その瞬間。
 ミーの細い腕はあっさりとクロに掴まれた。そっちこそオレを殺す覚悟なのかと言いたくなるほど強く握り締められて、ミーの機械の心臓は張り裂けそうにドキドキする。



「ミーくん…おいらミーくんが好きだ!!!!」


 そんな大声で…と言いたくなるような大声でクロは熱烈に告白した。
 あんまり恥ずかしくて、ミーは逃げ出したくなる。


「クロ…」

「ミーくん…ミーくんは違うのか?剛のやつの方が好きなのか?だからそんなに逃げるの?」

「…」

「おいらは、ミーくんとしたい。ミーくんじゃないと嫌だ。」


 ―つまり。
 猫的には今発情期で、その欲求を抑え切れなくなったクロが全力でミーを追いかけていたというわけだ。(単純、猫だから。)



「でっ…でもオレメスじゃないもんっ…!!」

 ミーは諦めて、本当のことを言った。


「…オレも…オレもクロが好きだよ…!!剛くんとは違う意味で。…でもだからって、オス同士で交尾って…!!!!!」

 猫だから当然であるが、ミーの頭に受とか攻とか上とか下とかタチとかネコとか(略)、そういう概念はない。相手が例え大好きなクロでも、オス同士で交尾するなんてそんな恐ろしいことは想像も出来なかった。


「…大丈夫だって…おいら人間の801本で勉強したから…ミーくんに痛い思いさせないよーに優しくする…」

「801!?801ってナニ!?暗号!??」

「…まぁ、そんなトコ…」


 クロは腕の中のミーの口唇を塞いだ。機械にしてはとても柔らかいそこに侵入するのは容易く、クロがそこを蹂躙するのには十分だった。


「…ッッ!!!????」


 抵抗の仕方も判らずに目を白黒させているミーが可愛くて、クロは彼の額のMマークにキスをした。そのまま、細い首筋を軽く吸って―目当ての胸の突起をそっと摘む。
 天性の才能というやつだろうか、クロはこういうこともとてもうまくて、ミーはただただ快感に流されるだけだ。


「やぁっ…クロッ―‥」

 口唇から自然と漏れるいやらしい声を気にする余裕もない。


(…ミーくんのそんな声聞いてるだけで、おいらイっちゃいそう…)


 ―だが内心、クロも余裕はないのであった。


「…まさかクロ、オレのことメスみたいにしようっての!?」

 やっと事態を理解したミーが、頬を赤く染めて涙目で叫ぶ。


「…イヤ?」

 クロは切れ長の目を細めてじっとミーを見つめた。


(う…)


 いつか、ずっと前のような気もするけど―ナナが言っていた。クロちゃんのあの切れ長の瞳に見つめられると―全部どうでも良くなるって。何されてもいいって。
 クロちゃんにならあたい、殺されてもいいわ―‥そう誇らしげに言い切ったあの子がとても眩しくて―羨ましかったあの日。




(…オレだってそうだもん)


 拳をぎゅっと握り締める。


(クロになら何されたって―殺されたっていいもん)



「…いいよ、クロ。オレ、クロになら何されてもいい」


 ミーは自分の目前にあるクロの瞳を真っ直ぐ見て、きっぱりとそう言った。―恥ずかしくて失神しそうだったけれど。


「…ミーくん」


 クロは感動のあまりイきそうになった。(まだ何もしていないのに)
 慌てて行為を再開する。
 先程摘んだそこに舌を這わせて―‥ミルクを舐めるみたいに何回も何回も。
 やがて完全に勃ち上がってしまったそれを口に含んで、努めて優しく歯を立ててやる。


「やッ―あ…」

 ミーはもう、頭が真っ白になって何も考えられない。今まで味わったこともない感覚だ。


「…ミーくん、気持ちいい?」

「わ…わかんないよっ…クロッ―」


 ミーはクロの腕の中で身をよじった。どうやらイイらしい―と気付いて、クロはそこへの愛撫を続けた。そっと手を伸ばして、太腿のあたりを確かめると、どろりとした液体がクロの指を汚した。


「…ミーくん、下、ぐちゃぐちゃ」

「―!」

 クロがミー自身から溢れた液体で糸を引いている指を見せると、ミーの頬が羞恥で赤くなる。


(かわいい…)


「ミーくん、力抜いてて…」


(ホントは先に1回イかせてあげたいけど、おいらももう持ちそうにないし…。まぁこれだけ濡れてたら…)


 クロは指をぺろりと舐めて、既に溢れ出た液体でどろどろに濡れたそこにそっと差し入れた。


「え…?ちょっと―いやッ―」


 そんなところに何か入れられた経験などあるはずもないミーは、案の定悲鳴のような声を上げた。


「ミーくん、ちょっとだけ我慢して…すぐよくなるから」


 我ながら雑誌か何かの見すぎとしか思えない、ありがちな言葉が口をついて出た。
 はぁはぁと苦しげな呼吸をするミーの目蓋に優しくキスをしてやる。気休めにもならないとは思うが―せめて沢山愛してやりたい。
 差し込まれた指はミーの奥深くまで侵入して、どこがいいのかとでも聞くように奥を掻き回した。
 徐々に指を増やし、時間をかけてそこを慣らしてやる。



「ゃあっ―も…クロぉ…」


(もぅいいかな…)


 指が3本くらい埋まる頃には、クロはもちろんミーの方も限界が近くなっていた。
 クロはミーの体内から指を引き抜いた。一緒にとろりとした液体がミーの内腿を伝う。


「ミーくん…さっきの応用だから、力抜いておいらにつかまってて…」


 涙でいっぱいになったミーの瞳が、クロを不安げに見上げる。
 クロはミーの口唇を塞いで―それからさっきまで蹂躙していたそこを一気に貫いた。十分すぎるほど慣らされていたうえキスで油断していたミーの身体は、思いがけずあっさりそれを受け入れる羽目になり―クロ自身が最奥まで辿り着くのは簡単だった。
 ゆっくり入れるのも時間がかかって余計辛いだろう、という判断によるが―


「ッ―!」


 瞬間、クロの口唇に激痛が走る。挿入の衝撃でミーが思わず口唇を噛み千切ったのだ。
 ―が、クロは構わずそのままミーの口内を深く貧る。深い口付けによってミーの口の端からクロの血が流れた。―血の味のキス。さすが、バイオレンスだぜとどこか頭の隅でぼんやりと思う。
 背中に回ったミーの指先もクロの背中に思いっきり爪を立てて―‥確かに痛かったが、爪を立てられるというのはなにげにクロの憧れの状況でもあった。(単純、猫だから。)(2回目)



(…ミーくん、やっぱり凄く辛いんだ)


 いつも一緒に戦って来たのだから、ミーの強さは良く知っている。その彼がこんなに苦しむほど酷いことを強いているのだとクロの胸は痛んだが―それ以上にようやく結ばれたという歓喜は押さえようがなかった。



「ミーくん…大丈夫?ツライ?」


 ミーはうっすらと瞳を開けた。涙で良く見えないが、クロの大きな瞳が自分を心配そうに覗き込んでいるのは判った。不安げに揺れるその瞳を見ていると益々泣けて来て、ミーはぼろぼろと涙を零した。



「ミーくん、ミーくん、痛いの?」


 クロの声が泣きそうになる。ミーは首を横にぶんぶんと振った。(本当は痛かったが)


「クロ…」


 何かを伝えたいが何を言ったらいいのか判らない。


「クロ…大好きだよ…」


 さっきも同じことを言ったのに、我ながら気が利かない。でも猫だから他の言い回しなんか知らないし、同じことを何回でも言うしかないのだ。


 クロはとても嬉しそうに笑って―深く入ったそれを少しずつ動かした。


「―ぁ、あ」


 オスがこんなことをされて、気持ちいいわけがない―とミーは思うのだが、なんだか…そうでもない…??



「ミーくん、おいらも好き」


「世界で一番ミーくんが好き」


「…アイシテル」






(…アイシテル???)



 しまいにはガクガクと揺さぶられて、ミーの意識は吹っ飛ぶ寸前だ。




「…ミー」


 クロはミーの名前を呼んだ。いつもいつも、肝心な時だけ呼び捨てにするクロはずるいと思う。
 絡めた指先に少し力が篭って―2匹は同時に達した。


















 終わって少し落ち着いてからも、何だか恥ずかしくて相手の顔が見れない。
 クロとミーがお互いに寄り添ってモジモジしていると―何故か周囲からワアッー!と歓声が聞こえた。


「「?」」


 そして誰かが小走りでこちらに駆けてくる。―それはコタローで、手にはコンビニの袋が握られていた。


「初夜(昼だけど)おめでとうございます!お赤飯、作ろうと思ったんですけど間に合いそうになかったんで、そこのコンビニで買ってきました!」


 そう、ここは回りまわって近所の空き地。猫だからまさか布団でしようとか思うわけもなく思いっきり野外で、しかも町の皆に見られていた。


「なんだァ、お前ら見てたのかぁ?」

 クロが呆れた顔をする。猫だからか、見られて恥ずかしいという感情はないようだ。
 ミーもさんざん恥ずかしい思いをしたので今更といった感じだった。激しく交わったせいで空腹らしく、コタローの持ってきたコンビニ赤飯をガツガツと食べている。


「クロちゃん…あたい感動しちゃった…」

「うんうん…ミーくんとクロがあんなに愛し合っていたなんて…(ちょっと嫉妬するけど…)」


 ナナと剛も近付いて来て、うるうると涙を流している。しかも会話まで筒抜けだったようだ。


 クロはワハハハと笑った。


「…マ、みんな見てたんなら都合がいいぜ。そーゆーことでミーくんはおいらのものだからそのつもりでな!!!」



「…あ、そうだクロ」

 ミーは呆気なく空になったコンビニ赤飯の容器をポイと投げ捨てた。(環境破壊)


「さっきアイシテルって言ってただろ?あれ、どうゆう意味???」

「あー‥、良くシラネ。つーか、うまく説明出来ん」

「えぇー??」

「良くドラマとかで言ってるだろ?たぶん意味をはき違えてはいねーと思うんだが…」


 なにそれ!!とミーはふくれてみせる。クロは笑ってミーを抱き締めると頭を撫でた。









 ―本当は。


 誰よりも何よりも大切で大好きで、きみのためなら死ねるっていう意味だよ。愛しいミーくん。






***



…(;;;´∀`)(気まずい笑み)
たまにエロを書いたと思ったらサイクロでしかも気持ち悪い…w
ほんと私のエロはぬるくて気持ち悪いなぁ…w
しかも猫なのにエロは人間仕様とゆう不思議。(…)
ふ、深く考えちゃいやん…orz だって猫のエロなんか書けないよ!!
あ…猫ならツッコんではい終わり!!なのかすら??
まぁあまり深く(以下略)
原作がギャグ(時々シリアス)なのでそれっぽく書いてみたんだけど逆効果とゆーか…アハハ(渇笑)
まぁ…何つうか…私らしいエロ…(毎回言ってる)

しかしクロちゃんもミーくんももっと男らしい猫なんですがね。
しかもクロちゃんは王サマ顔負けの俺様何様攻撃的暴力的のイケメンならぬイケ猫なんですが。(※一人称はおいらだけど)(…)
でもクロたんミーくんには優しいから…ごにょごにょ…
つかクロとミーなんて猫丸出しの名前がまたモエるんだよこのヤロウ!!(人外マニアめ…)
しかもそのくせ機械って…!!(*´Д`)'`ァ'`ァ
機械と猫のコンボ攻撃とか、機械とロンゲのコンボ攻撃ばりに卑怯だよ!!!!!(…)

…気持ち悪い内容で申し訳ないがとりあえず私は満足しました(つ∀`)(…)
ケータイで4時間くらいこれ打ってた。(…)
これもケータイの文字数限界ギリギリww
あ、ジャンルが入り乱れてきたんで今後はタイトルにジャンルとカプ書くようにします…orz(遅)

つか、この写真にっきの文字数も限界だったようで、あとがきが入らなかったよ!!!(ありえな!)
2007/07/02 (Mon) 3:27




とりあえず、これを携帯で打った自分に拍手を贈る(真顔)
メモ用の写真にっきの文字数越えてたのよ…うん…
それにしても、わたしはきもちわるい小説ばっかり書いてるので後から読むとヒィィィっていうか、
むしろとても読めないことが多いwww(…)
これもとても読めなかった\(^o^)/(…)
でも書いてる時(だけ)は必死なんだよなぁ。(虚ろ)
ほんとたまにエロを書くときもちわるいというねwww(…)
しかもサイクロwww
あークロミー大好き(*´Д`)'`ァ'`ァ
ほんとコロコロ(ボンボンだったけ?)は凄いよなぁ。
一人称がおいらの黒ネコサイボーグ(しかも着ぐるみ)が主人公だもんなぁ。
あの名作すぐるアニメをお願いだからDVDにしてほしい……_| ̄|○(マジで)
ちなみにクロちゃんもミーくんも元々サイボーグだったわけではなく元は本物のぬこですww
まぁ全力でお勧めしたい作品のひとつなのでみんな原作読むべき。
071223