屋根の下は慣れないから―と自分で言っていただけあって、その虚のもとへ着くといきなり屋外―、ということは良くあった。
戦っている現場や庭のベッドで眠っているところなんかがやはり多かったけれど、たまにあの井戸のような泉のような水溜まりのような…その前で眠っていることもあった。―たとえば今日みたいに。
裏庭の隅の方にあるそこは一応結界の範囲内ではあるが―自分が死のうとした場所で良く眠れるなぁとか、こんなところで寝てうっかり水中に落ちたらどうするんだとか色々言いたいこともあるのだが。
―昔、この虚はここに自分の視界を映して水鏡にして、日がな一日眺めてばかりいたらしい。
今にも泣き出しそうなくせに決して目を逸らそうとはしないのが痛々しくてとても見ていられなかった、―とグリムジョーから聞いたことがある。
彼にとってはきっと、辛い思い出がたくさんある場所であるはずなのに…
でも…
「それでも俺たちは…ここで初めて結ばれたんだよな…」
初めて自分の気持ちを伝えて、指を絡めて、カラダを重ねた―あの時この場所で、初めてココロも…カラダも結ばれたんだって認識している。たぶんこの虚だってそうだろう。それが彼にとって少しでもここを優しい思い出の場所に変えてくれているのだろうか。
一護だってここへ来るとあいしてると告げた時の虚の泣き顔を昨日のことのように思い出して胸が締め付けられた。―本当に、死ぬほど泣かせたと思う。
…病み上がりだというのに交ざり合って溶けるんじゃないかと思うくらい抱いて更に泣かせたし。
安心しきって眠っているところ申し訳ないなぁと思いつつ―抱き起こして口唇を重ねると、無抵抗な口唇を中まで深く犯して相手の呼吸を止めた。―勿論、起こすために。
しばらくの間そうしていると、さすがの虚もぱっちりと瞳を開いた。苦しかったらしく金の瞳にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「ぃち…ご…!?ちょ…殺す気?」
「…オハヨ。」
「おはよじゃねーよ、息できないだろ!!」
「悪い悪い。手っ取り早く起こしたくて」
「フツーに起こせよ!!」
確かに眠り姫とは些か言い難い方法だったけれど、普通に起こしたらおまえ起きないだろ…とこっそり思った。
「こんなところで寝て水ん中落っこちねぇ?」
「そんなヘマしねーよ。おれ泳げるし。まぁ、万にひとつそんなことになったとしても斬月あたりが助けてくれるんじゃね??…あ、しまった。」
―自分でしまった、と言うくらいの失言に気付いたらしい。
「てめー俺が超嫉妬深いと知っての発言だろーな?斬月がどーやって助けるって?オヒメサマ抱っこでか!?言っとくけどな、俺は他の男がおまえに触れることすら許した覚えはないんだからな!!!」
恋次が張った結界は同じく自分の霊力の一部のような存在である斬月だけには効かない。
つまりこの家の敷地内であっても―厳密に言えば一護と恋次だけではなく、斬月もこの危なっかしい虚に触れることが可能なのだ。
「誰もそんなこと言ってな…いやそれは、百回くらい聞いたからさすがに判ってます!判ってるから!!」
「そんなウザそうに言うなよ、傷つくだろ」
「ウザいなんて思ってねーよ。ただいちごはちょっといきすぎかなぁって…いやなんでもない!!」
「俺が許してんのは恋次だけだからな!!それ以外はみんな殺すんだからな!!」
「あああぁぁもぅごめんなさい!!判ってます!!俺にはいちご(…と恋次)だけです!!」
宥めるように一護の背中に腕を回して、虚は心底不思議そうに聞いた。
「…いちごさぁ、なんでおれにそんなに執着してるの?」
「アイシテルからに決まってるだろ?そういうおまえはあんまりしてねーよな、悲しー。」
「ちがうよ、だっておれは…」
虚はちょっと笑って一護の胸に額を押し付けた。
「こーやって今いちごに求められてるだけでじゅーぶん…。そんだけで昔みたいに嫉妬する気にもなんないかな…」
「…それ、昔恋次にも言われたよーな」
「そーいえば俺もきいたことある気がするなぁ…」
自分はこういう刹那的なタイプが好みなのだろうか?と一護の胸に変な不安がよぎった。
まぁそんなことを言われてはこれ以上責める気にもならない。
華奢なカラダを抱き寄せて優しく口付けているとだんだんムラムラしてきた。
「おぼえてる?ここで死ぬほどエッチしたよな…」
「…まぁ。したかも。」
ちょっとたじろいだ小さな頭を抱いて耳にもキスをする。
「久しぶりにここでする?」
「ヤだよ、ベッドがいい」
「…ここに来るとおまえを泣かせまくったことばっかり思い出すよ」
「―悪かったな、すぐ泣いて」
ちょっと不満げに言って虚は一護の肩に頭を乗せた。
「…良く来てるけど、おまえこの場所気に入ってるの?」
今はもう視界を映すために使われるわけでもないただの透明な水溜まりだけれど。
「気に入ってるっていうか…なんか思い入れがあって…来ちゃうんだよな…。いちごと恋次を…こっからいっつも見てたよなぁとか…思って…」
そか、と答えながら抱いていたカラダを更に力を込めてぎゅっと抱いた。ここが彼にとってもう辛い場所ではないのならそれだけで嬉しいと思う。
「…好きだよ」
改めて告げながらちゅうと口付けた。
「愛してる…」
「ちょっと!こんな野外ではシナイってば!!」
「はいはい、ベッドねベッド…」
首筋にもキスを落とすと待ったがかかったので、そのまま抱き上げて移動することにした。
何回抱き上げても本当に羽のように軽くて―それでも体重計に乗せてみたら寸分違わず、自分とまっっったく同じだった。―俺は少しおかしいんだろうか?
「オイオイ、おまえの死覇装真っ白なのにへーきであんなとこに寝転がるからすげー汚れてんぞ」
雪のような白い色は無残に草にまみれて外で遊んできた子供のようになってしまっている。自分たちのそれは黒いから、同じような状況になっても彼のものほどは目立たないのだが。―白いから妙にシワも目立つし。
ぱんぱんとはたいてやると虚は笑った。
「いーの、どぉせ洗濯すんのは俺なんだから」
「…あっそ。あ、でもアイロンはやめとけよ。おまえ絶対ヤケドするから。」
母親が死んだ頃、慣れない作業に妹がヤケドをして号泣したことが思い出される。―あんな痛い思いはさせたくない。
「…せっかくきれいなんだから、これ以上傷作んなよ」
「ぅん…」
ちゅっ、と手首の傷に口付けながら言い聞かせる。―こちらが真剣なせいか、今度は虚も反抗しなかった。
「…それよりさ、何回も言うけど俺ひとりで歩けるんだけど!」
いちいち抱き上げられることが不満らしい虚は、なんど却下してもまだ諦めきれないらしく―もう何十回目かも知れない抗議の声を上げた。
「そうだったっけ??」
「…。」
「…いや、ホントはおまえの真っ白な足に地面を歩かせるのが忍びなくて。」
「はぁ!?なにゆってんの、ほんともういちごバカ!!!」
正直に言っただけなのに、虚はあからさまにぎょっとして泣きそうな声を出した。
「…あと」
「まだあんの!?」
「おまえに触れてたくて。ずっとこうやって抱いてたいってゆーか…それもあるんだよ」
「…」
「なんでかな…。おまえは俺だから…なんか自分のココロを抱き締めてるみたいで安心すんのかな…」
「…それって俺は、喜ぶべきなの?」
「さぁ。そこはわかんねーけどとにかく俺はおまえをあいしてるからこうしてたいの」
「べつに移動の時までやんなくても、ベッドの中では朝まで抱いてるし…それ以外でもぜんぜん離してくんないじゃん」
「…じゃあ四六時中抱いていたいって言った方がいい?」
「…」
諦める、とは言わなかったけれど根負けしたようで虚はふぅ、と一護の首に腕を巻いた。
「前から思ってたけど…いちご、おれを助けた時に頭でも打ったの?」
「なんとでもいえよ。だいたい、なんでいつも裸足なんだよ。余計抱き上げたくなるだろ」
「そっか、じゃあ裸足はやめる!」
「そんなに嫌なのかよ。俺傷ついちゃうな」
「…いちご、そんなキャラだったっけ?」
胡散臭そうに眉を顰めた虚がそう呟いている間にもういつものベッドに到着してしまった。
「ほら、裸足でウロウロするから汚れちまってるぜ」
虚をベッドに座らせて白い足の裏をはたいてやりながら―沸き上がる欲求に抗えずに思わず小さな足の指をぺろりと舐めた。
「わっ…ばか!!!足なんか舐めんなよ!!風呂のあとならともかく…」
「だっておまえの白い足見てたらムラムラするんだもん」
「んっ…だからって…」
足から口唇を離すと、早くも目が潤んできた虚の髪を梳いて瞼にキスをした。
「おまえさ、いっつもすごい敏感だよな。クスリとか使う必要ぜんぜんないもんな〜」
「ばかゆーなよ…俺のカラダはいちごだっつってんのに…。俺じゃなくて、感じやすいのはいちごなんだよ」
「俺はこんなエロいカラダしてねーよ」
「だからそれはいちごの思い込み…ってかクスリって何!?」
「…いや、こないだ浦原さんにもらったんだよ。彼女とどうぞー盛り上がりますよ〜とか言って。まだフタもあけないで机ん中だけど。」
「(あのゲタ帽子…)…恋次にでも使えば?マァあの浦原がくれたやつだし…ただのエロい薬ですめばいぃけどな」
「まぁ使用方法はおいおい考えるとして。おまえが興味あるなら今度持って来ようか?」
「ねーよ(即答)」
「だよな、おまえには要らねーよな。俺の指先ひとつだけで乱れまくれるんだから」
「いちごさぁ…いっかい誰かに抱いてもらった方がいいかも。なんかカンチガイもはなはだしいみたいなことになってるし…」
「失礼なやつだな!!だいたい俺が誰に抱かれるんだよ!…あ、おまえがシテくれんの??」
「…とりあえず俺はいーや、そっちはやったことないから。恋次にしてもらいなよ。恋次もあー見えてヘタではないよ」
「平然とゆーなよ!!ほんとに人の気も知らねーで…」
まぁ考えとく―‥とだけ返事して、一護は虚の着物に手をかけた。
今日も朝まで時間をかけてこの白いカラダを染め上げて―‥気が狂いそうに甘いその声を聞くために。
*
「そういやおまえさぁ、前はいちごが受けるなんて絶対ヤだ!!とか言ってなかったっけ?」
「…ん。最初はそう思ってたんだけど。最近はむしろいちごは一回受けてみた方がって…」
「あぁ、そぅ。」
「前はさぁ、いちごはこの世界の―おれの王サマだからって…そのへんこだわってたんだけど。今はあんまり関係ないなぁって…いちご本人が好きだから…」
「そりゃどーも…」
細いカラダを抱き締めると虚は楽しそうに笑った。
「心配すんなよ、いちごがどんなヘンタイになっても受け男になってもあたまおかしくても俺はあいしてるから」
「オィ…」
「なにがあっても、おれだけはいちごをあいしてるよ…」
何だかハゲシク間違っている気がする…と思ったが珍しく熱烈な告白をされているのだから気にしないことにした。
「…ホントかよ。ったく好き放題言いやがって…」
「いちごのがいっつも勝手なこと言ってるじゃん」
「たまにはしおらしくじっとしてろよ。おまえがおとなしかったのはケガしてた時だけだな…」
明らかに何か言い返そうとした口唇をすかさずキスで塞いで―それでも、こんな他愛のない言い争いをしていても。
今、自分たちは幸せを紡いでいるんだなぁ…とひしひしと感じて嬉しくてニヤけてしまう。
やっぱり今度はあの泉の場所で抱いてやろうかな、と頭の隅でこっそり思った。
「とりあえず、もっかい抱いてもいい?」
「…もうすきにすれば!!」
***
野外でイチャイチャしてるとこが書きたかっただけなのに、テーマを決めてなかったせいで色々詰め込んだ結果gdgdに\(^o^)/(…)
なんかネタフリだけしたみたいな内容になったな。。。_| ̄|○
まぁこんなんでもせっかく書いたのでうpしとこう\(^o^)/(オイ)
ただ書きながら、こいつら上下逆転したらうっかり初体験同士なんじゃないのということに気付いてちょっと(いやハゲシク)揺れたww(揺れるな)
とりあえずしょうもない内容なのに前後編ですまないという気持ちww
タイトルだけ見たらエロみたいでますます紛らわしいよね!!(しかも後半は特に屋外でもない)
黒白書くとくろさきさんがちょっと(いやすごく)オカシイ彼氏みたいになるのでアレなんですが…なんかもう私の指が勝手にこういうテイストでいきたがるからもういいや(あきらめた)
それはそうと、井戸っていうとリングしか思い出せないんだよね。。。(怖)
書きながらりんぐ…って思ってた\(^o^)/(…)
ウチなる虚は貞子と違って傷ひとつ負わずに自力で這い上がれるだろうし万一のことがあっても黒崎さんが助けてくれるだろうけどwww(…)
戦っている現場や庭のベッドで眠っているところなんかがやはり多かったけれど、たまにあの井戸のような泉のような水溜まりのような…その前で眠っていることもあった。―たとえば今日みたいに。
裏庭の隅の方にあるそこは一応結界の範囲内ではあるが―自分が死のうとした場所で良く眠れるなぁとか、こんなところで寝てうっかり水中に落ちたらどうするんだとか色々言いたいこともあるのだが。
―昔、この虚はここに自分の視界を映して水鏡にして、日がな一日眺めてばかりいたらしい。
今にも泣き出しそうなくせに決して目を逸らそうとはしないのが痛々しくてとても見ていられなかった、―とグリムジョーから聞いたことがある。
彼にとってはきっと、辛い思い出がたくさんある場所であるはずなのに…
でも…
「それでも俺たちは…ここで初めて結ばれたんだよな…」
初めて自分の気持ちを伝えて、指を絡めて、カラダを重ねた―あの時この場所で、初めてココロも…カラダも結ばれたんだって認識している。たぶんこの虚だってそうだろう。それが彼にとって少しでもここを優しい思い出の場所に変えてくれているのだろうか。
一護だってここへ来るとあいしてると告げた時の虚の泣き顔を昨日のことのように思い出して胸が締め付けられた。―本当に、死ぬほど泣かせたと思う。
…病み上がりだというのに交ざり合って溶けるんじゃないかと思うくらい抱いて更に泣かせたし。
安心しきって眠っているところ申し訳ないなぁと思いつつ―抱き起こして口唇を重ねると、無抵抗な口唇を中まで深く犯して相手の呼吸を止めた。―勿論、起こすために。
しばらくの間そうしていると、さすがの虚もぱっちりと瞳を開いた。苦しかったらしく金の瞳にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「ぃち…ご…!?ちょ…殺す気?」
「…オハヨ。」
「おはよじゃねーよ、息できないだろ!!」
「悪い悪い。手っ取り早く起こしたくて」
「フツーに起こせよ!!」
確かに眠り姫とは些か言い難い方法だったけれど、普通に起こしたらおまえ起きないだろ…とこっそり思った。
「こんなところで寝て水ん中落っこちねぇ?」
「そんなヘマしねーよ。おれ泳げるし。まぁ、万にひとつそんなことになったとしても斬月あたりが助けてくれるんじゃね??…あ、しまった。」
―自分でしまった、と言うくらいの失言に気付いたらしい。
「てめー俺が超嫉妬深いと知っての発言だろーな?斬月がどーやって助けるって?オヒメサマ抱っこでか!?言っとくけどな、俺は他の男がおまえに触れることすら許した覚えはないんだからな!!!」
恋次が張った結界は同じく自分の霊力の一部のような存在である斬月だけには効かない。
つまりこの家の敷地内であっても―厳密に言えば一護と恋次だけではなく、斬月もこの危なっかしい虚に触れることが可能なのだ。
「誰もそんなこと言ってな…いやそれは、百回くらい聞いたからさすがに判ってます!判ってるから!!」
「そんなウザそうに言うなよ、傷つくだろ」
「ウザいなんて思ってねーよ。ただいちごはちょっといきすぎかなぁって…いやなんでもない!!」
「俺が許してんのは恋次だけだからな!!それ以外はみんな殺すんだからな!!」
「あああぁぁもぅごめんなさい!!判ってます!!俺にはいちご(…と恋次)だけです!!」
宥めるように一護の背中に腕を回して、虚は心底不思議そうに聞いた。
「…いちごさぁ、なんでおれにそんなに執着してるの?」
「アイシテルからに決まってるだろ?そういうおまえはあんまりしてねーよな、悲しー。」
「ちがうよ、だっておれは…」
虚はちょっと笑って一護の胸に額を押し付けた。
「こーやって今いちごに求められてるだけでじゅーぶん…。そんだけで昔みたいに嫉妬する気にもなんないかな…」
「…それ、昔恋次にも言われたよーな」
「そーいえば俺もきいたことある気がするなぁ…」
自分はこういう刹那的なタイプが好みなのだろうか?と一護の胸に変な不安がよぎった。
まぁそんなことを言われてはこれ以上責める気にもならない。
華奢なカラダを抱き寄せて優しく口付けているとだんだんムラムラしてきた。
「おぼえてる?ここで死ぬほどエッチしたよな…」
「…まぁ。したかも。」
ちょっとたじろいだ小さな頭を抱いて耳にもキスをする。
「久しぶりにここでする?」
「ヤだよ、ベッドがいい」
「…ここに来るとおまえを泣かせまくったことばっかり思い出すよ」
「―悪かったな、すぐ泣いて」
ちょっと不満げに言って虚は一護の肩に頭を乗せた。
「…良く来てるけど、おまえこの場所気に入ってるの?」
今はもう視界を映すために使われるわけでもないただの透明な水溜まりだけれど。
「気に入ってるっていうか…なんか思い入れがあって…来ちゃうんだよな…。いちごと恋次を…こっからいっつも見てたよなぁとか…思って…」
そか、と答えながら抱いていたカラダを更に力を込めてぎゅっと抱いた。ここが彼にとってもう辛い場所ではないのならそれだけで嬉しいと思う。
「…好きだよ」
改めて告げながらちゅうと口付けた。
「愛してる…」
「ちょっと!こんな野外ではシナイってば!!」
「はいはい、ベッドねベッド…」
首筋にもキスを落とすと待ったがかかったので、そのまま抱き上げて移動することにした。
何回抱き上げても本当に羽のように軽くて―それでも体重計に乗せてみたら寸分違わず、自分とまっっったく同じだった。―俺は少しおかしいんだろうか?
「オイオイ、おまえの死覇装真っ白なのにへーきであんなとこに寝転がるからすげー汚れてんぞ」
雪のような白い色は無残に草にまみれて外で遊んできた子供のようになってしまっている。自分たちのそれは黒いから、同じような状況になっても彼のものほどは目立たないのだが。―白いから妙にシワも目立つし。
ぱんぱんとはたいてやると虚は笑った。
「いーの、どぉせ洗濯すんのは俺なんだから」
「…あっそ。あ、でもアイロンはやめとけよ。おまえ絶対ヤケドするから。」
母親が死んだ頃、慣れない作業に妹がヤケドをして号泣したことが思い出される。―あんな痛い思いはさせたくない。
「…せっかくきれいなんだから、これ以上傷作んなよ」
「ぅん…」
ちゅっ、と手首の傷に口付けながら言い聞かせる。―こちらが真剣なせいか、今度は虚も反抗しなかった。
「…それよりさ、何回も言うけど俺ひとりで歩けるんだけど!」
いちいち抱き上げられることが不満らしい虚は、なんど却下してもまだ諦めきれないらしく―もう何十回目かも知れない抗議の声を上げた。
「そうだったっけ??」
「…。」
「…いや、ホントはおまえの真っ白な足に地面を歩かせるのが忍びなくて。」
「はぁ!?なにゆってんの、ほんともういちごバカ!!!」
正直に言っただけなのに、虚はあからさまにぎょっとして泣きそうな声を出した。
「…あと」
「まだあんの!?」
「おまえに触れてたくて。ずっとこうやって抱いてたいってゆーか…それもあるんだよ」
「…」
「なんでかな…。おまえは俺だから…なんか自分のココロを抱き締めてるみたいで安心すんのかな…」
「…それって俺は、喜ぶべきなの?」
「さぁ。そこはわかんねーけどとにかく俺はおまえをあいしてるからこうしてたいの」
「べつに移動の時までやんなくても、ベッドの中では朝まで抱いてるし…それ以外でもぜんぜん離してくんないじゃん」
「…じゃあ四六時中抱いていたいって言った方がいい?」
「…」
諦める、とは言わなかったけれど根負けしたようで虚はふぅ、と一護の首に腕を巻いた。
「前から思ってたけど…いちご、おれを助けた時に頭でも打ったの?」
「なんとでもいえよ。だいたい、なんでいつも裸足なんだよ。余計抱き上げたくなるだろ」
「そっか、じゃあ裸足はやめる!」
「そんなに嫌なのかよ。俺傷ついちゃうな」
「…いちご、そんなキャラだったっけ?」
胡散臭そうに眉を顰めた虚がそう呟いている間にもういつものベッドに到着してしまった。
「ほら、裸足でウロウロするから汚れちまってるぜ」
虚をベッドに座らせて白い足の裏をはたいてやりながら―沸き上がる欲求に抗えずに思わず小さな足の指をぺろりと舐めた。
「わっ…ばか!!!足なんか舐めんなよ!!風呂のあとならともかく…」
「だっておまえの白い足見てたらムラムラするんだもん」
「んっ…だからって…」
足から口唇を離すと、早くも目が潤んできた虚の髪を梳いて瞼にキスをした。
「おまえさ、いっつもすごい敏感だよな。クスリとか使う必要ぜんぜんないもんな〜」
「ばかゆーなよ…俺のカラダはいちごだっつってんのに…。俺じゃなくて、感じやすいのはいちごなんだよ」
「俺はこんなエロいカラダしてねーよ」
「だからそれはいちごの思い込み…ってかクスリって何!?」
「…いや、こないだ浦原さんにもらったんだよ。彼女とどうぞー盛り上がりますよ〜とか言って。まだフタもあけないで机ん中だけど。」
「(あのゲタ帽子…)…恋次にでも使えば?マァあの浦原がくれたやつだし…ただのエロい薬ですめばいぃけどな」
「まぁ使用方法はおいおい考えるとして。おまえが興味あるなら今度持って来ようか?」
「ねーよ(即答)」
「だよな、おまえには要らねーよな。俺の指先ひとつだけで乱れまくれるんだから」
「いちごさぁ…いっかい誰かに抱いてもらった方がいいかも。なんかカンチガイもはなはだしいみたいなことになってるし…」
「失礼なやつだな!!だいたい俺が誰に抱かれるんだよ!…あ、おまえがシテくれんの??」
「…とりあえず俺はいーや、そっちはやったことないから。恋次にしてもらいなよ。恋次もあー見えてヘタではないよ」
「平然とゆーなよ!!ほんとに人の気も知らねーで…」
まぁ考えとく―‥とだけ返事して、一護は虚の着物に手をかけた。
今日も朝まで時間をかけてこの白いカラダを染め上げて―‥気が狂いそうに甘いその声を聞くために。
*
「そういやおまえさぁ、前はいちごが受けるなんて絶対ヤだ!!とか言ってなかったっけ?」
「…ん。最初はそう思ってたんだけど。最近はむしろいちごは一回受けてみた方がって…」
「あぁ、そぅ。」
「前はさぁ、いちごはこの世界の―おれの王サマだからって…そのへんこだわってたんだけど。今はあんまり関係ないなぁって…いちご本人が好きだから…」
「そりゃどーも…」
細いカラダを抱き締めると虚は楽しそうに笑った。
「心配すんなよ、いちごがどんなヘンタイになっても受け男になってもあたまおかしくても俺はあいしてるから」
「オィ…」
「なにがあっても、おれだけはいちごをあいしてるよ…」
何だかハゲシク間違っている気がする…と思ったが珍しく熱烈な告白をされているのだから気にしないことにした。
「…ホントかよ。ったく好き放題言いやがって…」
「いちごのがいっつも勝手なこと言ってるじゃん」
「たまにはしおらしくじっとしてろよ。おまえがおとなしかったのはケガしてた時だけだな…」
明らかに何か言い返そうとした口唇をすかさずキスで塞いで―それでも、こんな他愛のない言い争いをしていても。
今、自分たちは幸せを紡いでいるんだなぁ…とひしひしと感じて嬉しくてニヤけてしまう。
やっぱり今度はあの泉の場所で抱いてやろうかな、と頭の隅でこっそり思った。
「とりあえず、もっかい抱いてもいい?」
「…もうすきにすれば!!」
***
野外でイチャイチャしてるとこが書きたかっただけなのに、テーマを決めてなかったせいで色々詰め込んだ結果gdgdに\(^o^)/(…)
なんかネタフリだけしたみたいな内容になったな。。。_| ̄|○
まぁこんなんでもせっかく書いたのでうpしとこう\(^o^)/(オイ)
ただ書きながら、こいつら上下逆転したらうっかり初体験同士なんじゃないのということに気付いてちょっと(いやハゲシク)揺れたww(揺れるな)
とりあえずしょうもない内容なのに前後編ですまないという気持ちww
タイトルだけ見たらエロみたいでますます紛らわしいよね!!(しかも後半は特に屋外でもない)
黒白書くとくろさきさんがちょっと(いやすごく)オカシイ彼氏みたいになるのでアレなんですが…なんかもう私の指が勝手にこういうテイストでいきたがるからもういいや(あきらめた)
それはそうと、井戸っていうとリングしか思い出せないんだよね。。。(怖)
書きながらりんぐ…って思ってた\(^o^)/(…)
ウチなる虚は貞子と違って傷ひとつ負わずに自力で這い上がれるだろうし万一のことがあっても黒崎さんが助けてくれるだろうけどwww(…)