「今日は…俺にさせて?」
ある夜、いきなり虚がそう言い出した。
させて―という言葉の響きにさすがにドキッとする。
それはもちろん奉仕したい―‥という意味だろう。
時と場合にもよるけれど、基本的には自分が挿入する前同時に口で愛撫している。
男だから当然だけど、相手が声を上げて感じてくれて―愛しい恋人にこの自分がその快感を与えているのだという「実感」が―‥正直いちばんクるから。(もちろん、肢体内にいる時の快感はまた格別だが)
だから特別、相手にもご奉仕して欲しい―とかいう願望は無かったのだが。
「昔…はじめて寝た時に一回だけしただろ?」
虚は頬を染めてとても恥ずかしいことを言うようにそう言った。(事実恥ずかしいことだが)
「あのときはいちご、ヘタクソ―とか言って二分くらいしかさせてくんなかったから…」
「…練習したってことか!?恋次と!!??」
思わず飛び上がって虚の肩を掴んだ。
「ばか、してないよ。恋次はあんなんだから、いちごにしてないことは絶対さしてくんないもん。未だにナカにも出さないくらいで。…まぁ、そーゆーとこ好きだけど。」
ハッキリ否定されたのに、好きという発言にしっかり嫉妬している自分を感じて大人げないなぁ、と思った。
「だから確かにヘタかもしんないけど…。でも俺も男だし…いちごにしてあげたいなぁってずっと思ってて…」
虚は決して自分と目を合わせようとはしないで―それでも懸命にそう言った。
「―あのさ。」
ぎゅっと抱き締めて、耳元で告げる。
「あのときヘタって言ったのはさ…ぶっちゃけすぐイきそうだったからで…。あの頃は絶対に好きだって知られないようにしないとって思ってたから…。ヒドイこと言ってごめんな…」
謝罪の意味を込めて軽くキスをしたら虚は笑った。
「いーよ、どっちでも。それに俺マジでヘタだと思うし…。やったことないから」
今さらフォローしていると思ったのか、虚はさらりとそう言った。
自分も嘘は言っていないのだが―とりあえずはまぁいい。
「…でもおまえ出来るの?いっつも見るのも恥ずかしそうにしてんのに」
「がんばる!!」
虚は女子高生のように高らかに宣言して、ベッドに座っている自分の前にぺたんと座り込むと着物の帯をするりと解いた。
―判ってはいたが、この見下ろす感じはその角度だけでもうすでにクるものがある。
「…もう勃ってる」
「しょーがねぇだろ、こんなシチュエーションじゃあ興奮もするよ」
「これが…いちごの…」
虚は耳まで赤くなって食い入るようにそれを見ている。こんなに近く―目の前でまともに見たのは初めてなんだろう。
「そうだよ、これがいっつもおまえのナカに入ってるんだぜ?」
「これが…俺に…」
挿入される瞬間を思い出したのか、虚の金の瞳が熱を帯びて揺れた。
「えっと…」
「無理しなくていいから、とりあえず舐めてみたら?」
扱いに戸惑っている姿とか―(すごく)かわいいなぁ、と思いつつアドバイスなどしてみる。
虚はコクンと頷いて、目の前にある自分のそれにいかにも恐る恐る細い指を添えると―‥小さな舌を伸ばして先端をぺろ、と舐めた。
(―!)
舐められた衝撃、…というよりは虚のそんな姿を見ているというオプション効果で言葉にも出来ないようなちょっとものすごい快感が走った。
「…やっぱやめた方がいいかも。なんかおまえの舌見てるだけでイきそう…」
「いちごはそんな早漏じゃねーだろ?もーちょっと我慢して」
虚はきっと自分を睨んで、自分のそれを舐める作業に戻った。
確かにヘタ―‥というよりはなんだか判らないけどとりあえずやってみました―という感じの愛撫だけれど、その初々しい姿も含めて―自分を高めるには十分すぎるほどだった。
数年前の自分が二分で中断させたのも判る。
「…でも、クチの中かカオに出しちゃうかもよ?」
「いーよ。」
虚はきっぱり言って、時折それにちゅ、とキスを落としながら―根元から先までアイスキャンディでも舐めるみたいにちろちろと舐めた。
「…けっこう先から出てきたけど、もしかしてきもちいい?いちご…」
虚が嬉しそうに聞くので銀色の髪の毛を撫でてやる。
「―イイよ、すごく…。ってゆうかおまえがかわいすぎる…」
「…それヘタってこと?」
「どっちでもいいじゃねーか感じてるんだから…」
そか、と虚は納得したように笑った。
嬉しそうだなぁ―とか思って、彼は自分が感じていることが嬉しいのだ…と今更のように実感したらビクッと震えが来た。
(やば…;もしかしなくてもあんまりもたねーかも…)
うっすら恐怖を感じていると、虚はちょっと口唇を離してあのさ、と言った。
口唇の端から線を引いている液体がエロいなぁ―と指で拭ってやる。
「…俺、キスもエッチもいちごがはじめてってわけじゃないけど―‥。でも、こんなハズカシイことしたのはいちごがはじめて…ってゆうかいちごだけだから…」
「…!」
そんなことを言われたらいじらしすぎて、今すぐそこの床に押し倒して折れるくらい抱き締めて自分の体液で濡れた口唇を貪りたくなるのをかろうじて堪えた。
こんなことなら初めて逢った時にいっそ強姦してでもその口唇もカラダも全部…この自分が奪ってやれば良かった―と半ば本気で思った。
虚の方はそれだけ言い終わると決心したように―‥ぱくんと食べものでも食べるみたいに、それを口内に咥えてしまった。
「ああっ―バカッ…」
そんな少女のような小さな口に含まれては困る―というかひとたまりもない。
無理をして奥まで咥えようとするから余計キツく感じる。
多分そうしようとしてやっているわけではないのだろうけど、奥までがんばろうとしているうちに結果的に口で扱いているようなカタチになってしまって―さすがに焦って虚の小さな肩を揺さぶった。(まぁ揺さぶったりしたら余計に…そうなるわけだが)
「も、もういいから…!!無理すんなって、マジで出たら…」
「っン―‥」
相手は口いっぱいに自分のものを含んでいるので口がきけるような状態ではない。
それでもノドの奥で小さく喘ぐ声に―必死で堪えている理性の壁を突き破られそうになった。
(そんな、泣きそうになってまでしなくていいのに…)
金色の瞳に透明な水の膜が張って、今にも涙が零れ落ちそうだなぁ―、とか一瞬気を抜いてしまったらもうダメだった。
「―ッ!」
(―あ;;;)
慌てて虚のカラダを引き剥がそうとしたけれど一歩遅かった。
白い体液は小さな口の中―だけじゃなく顔にまで飛び散って、計らずして顔射というやつになってしまった。
まぁ、あのままでは彼のノドの奥めがけて出してしまうところで―そうなったら間違いなくゲホゲホとむせさせてしまう羽目になったのでそれよりはまだマシだったと思う。
「っん…」
さらに事もあろうか出されたソレを飲もうとしている―(!)、…ということが判ったのでまた焦って肩を揺さぶった。
「バカ、そんなん飲まなくていいから!!!」
いつになく焦って必死で言っているのがおかしかったのか、虚は涙目でちょっと笑った。
でも自分の意見はまったく無視して、こくん―と飲もうとするもののやっぱり量的に(味的にも?)無理があり、飲み切れなかった白濁液が口唇からとろとろと零れた。
「あーあ、こんなにエロい姿になって…」
急いで脇を持ち上げてベッドの上に引き上げると、ティッシュで汚れた顔を拭いてやる。
「いちご、…きもちよかった??」
涙目になってもなおそんなことを聞いてくる姿が愛しくて抱き締めた。
「―気持ち良かったよ。すごく。」
「…いちご、汚れるよ」
「いいから」
頬に散った白い体液を舐め取って口唇を塞いだ。
相手のだったらいつも舐めているけれど、自分のものを舐めたのは初めてだった。―まったく同じ味だったことにさすがに驚いた。
「…俺とおまえの、おんなじ味がする」
「まじで!?」
虚も驚いたようで頬が赤くなった。
同一人物なのだからカラダのつくりが同じなのは当然だけれど、なんとなく恥ずかしい。
「ッン…」
抱き締めたまま相手の着物の隙間に手を入れてカラダに触れた。
すっかり興奮してしまったのか、虚の肌はいつもよりも熱くてピンク色の胸の飾りもツンと上を向いている。
わかりやすくてカワイイカラダだと思った。
「おまえがあんなことするから、もぅぜんぜん余裕ねぇんだけど…」
本当に、あんなに煽られてはもう一秒も待てないという気持ちだった。
「おまえもだいぶ体温上がってるぜ?俺の舐めてて興奮した?」
「う、ん…」
虚は消えそうな小さな声で返事をした。
包み紙のような白い死覇装を開いていくときれいな白いカラダが晒される。
「―ココも…うしろまで濡れてるよ」
「だって…」
虚は真っ赤になった。
そんな熱をもったカラダにキスをしながら指を挿れて―‥ひとつになるために濡れた入口を開いた。
「っん―!」
「早いけどもーもたねーよ…。入れても平気そう?」
「ん、大丈夫だから…。来て、いちご…」
性急だなぁと思ったけれど我慢出来なくて、相手が了承したのをいいことにズイッと侵入した。
まぁ大丈夫と言うだけあって、そこはいつもとそう変わらずに自分を受け入れたので―我慢出来なかったのは相手も同じらしい。
いつも以上に熱い虚のナカの熱を全部奪うみたいに―舌を絡めながら、締めつけて来る粘膜の感触を味わった。
慣れないことをして疲れたのか、白い虚は早々に眠ってしまった。いつもやることをやったらすぐ寝てしまうタイプだけれど今日はそれ以上に早い。
―風呂くらい入れてやりたかったのになぁ…と思いつつ、まぁそれは明日でいいか、とシーツを肩までかけて抱き締めてやる。
それにしてもかわいかったなぁ…と虚の銀色の髪を撫でながらウットリしてしまう。
うっかり魂葬でもされたみたいに、あのまま成仏できそうなくらい思い残すことはないかんじだった。―まぁそんなことを言ったらすぐ本気にして泣くから言わないけれど。
無理強いするつもりはないが、ああゆうのもたまには良い。
がんばったな、という気持ちを込めて小さな口唇にちゅうと軽くキスをしてやる。
「…明日はご褒美にもっといっぱいキスしてやるからな」
自分でも頭が悪い発言だなぁと思ったけれど、こんなにも恋人がかわいかったら仕方がないと思う。
ある夜、いきなり虚がそう言い出した。
させて―という言葉の響きにさすがにドキッとする。
それはもちろん奉仕したい―‥という意味だろう。
時と場合にもよるけれど、基本的には自分が挿入する前同時に口で愛撫している。
男だから当然だけど、相手が声を上げて感じてくれて―愛しい恋人にこの自分がその快感を与えているのだという「実感」が―‥正直いちばんクるから。(もちろん、肢体内にいる時の快感はまた格別だが)
だから特別、相手にもご奉仕して欲しい―とかいう願望は無かったのだが。
「昔…はじめて寝た時に一回だけしただろ?」
虚は頬を染めてとても恥ずかしいことを言うようにそう言った。(事実恥ずかしいことだが)
「あのときはいちご、ヘタクソ―とか言って二分くらいしかさせてくんなかったから…」
「…練習したってことか!?恋次と!!??」
思わず飛び上がって虚の肩を掴んだ。
「ばか、してないよ。恋次はあんなんだから、いちごにしてないことは絶対さしてくんないもん。未だにナカにも出さないくらいで。…まぁ、そーゆーとこ好きだけど。」
ハッキリ否定されたのに、好きという発言にしっかり嫉妬している自分を感じて大人げないなぁ、と思った。
「だから確かにヘタかもしんないけど…。でも俺も男だし…いちごにしてあげたいなぁってずっと思ってて…」
虚は決して自分と目を合わせようとはしないで―それでも懸命にそう言った。
「―あのさ。」
ぎゅっと抱き締めて、耳元で告げる。
「あのときヘタって言ったのはさ…ぶっちゃけすぐイきそうだったからで…。あの頃は絶対に好きだって知られないようにしないとって思ってたから…。ヒドイこと言ってごめんな…」
謝罪の意味を込めて軽くキスをしたら虚は笑った。
「いーよ、どっちでも。それに俺マジでヘタだと思うし…。やったことないから」
今さらフォローしていると思ったのか、虚はさらりとそう言った。
自分も嘘は言っていないのだが―とりあえずはまぁいい。
「…でもおまえ出来るの?いっつも見るのも恥ずかしそうにしてんのに」
「がんばる!!」
虚は女子高生のように高らかに宣言して、ベッドに座っている自分の前にぺたんと座り込むと着物の帯をするりと解いた。
―判ってはいたが、この見下ろす感じはその角度だけでもうすでにクるものがある。
「…もう勃ってる」
「しょーがねぇだろ、こんなシチュエーションじゃあ興奮もするよ」
「これが…いちごの…」
虚は耳まで赤くなって食い入るようにそれを見ている。こんなに近く―目の前でまともに見たのは初めてなんだろう。
「そうだよ、これがいっつもおまえのナカに入ってるんだぜ?」
「これが…俺に…」
挿入される瞬間を思い出したのか、虚の金の瞳が熱を帯びて揺れた。
「えっと…」
「無理しなくていいから、とりあえず舐めてみたら?」
扱いに戸惑っている姿とか―(すごく)かわいいなぁ、と思いつつアドバイスなどしてみる。
虚はコクンと頷いて、目の前にある自分のそれにいかにも恐る恐る細い指を添えると―‥小さな舌を伸ばして先端をぺろ、と舐めた。
(―!)
舐められた衝撃、…というよりは虚のそんな姿を見ているというオプション効果で言葉にも出来ないようなちょっとものすごい快感が走った。
「…やっぱやめた方がいいかも。なんかおまえの舌見てるだけでイきそう…」
「いちごはそんな早漏じゃねーだろ?もーちょっと我慢して」
虚はきっと自分を睨んで、自分のそれを舐める作業に戻った。
確かにヘタ―‥というよりはなんだか判らないけどとりあえずやってみました―という感じの愛撫だけれど、その初々しい姿も含めて―自分を高めるには十分すぎるほどだった。
数年前の自分が二分で中断させたのも判る。
「…でも、クチの中かカオに出しちゃうかもよ?」
「いーよ。」
虚はきっぱり言って、時折それにちゅ、とキスを落としながら―根元から先までアイスキャンディでも舐めるみたいにちろちろと舐めた。
「…けっこう先から出てきたけど、もしかしてきもちいい?いちご…」
虚が嬉しそうに聞くので銀色の髪の毛を撫でてやる。
「―イイよ、すごく…。ってゆうかおまえがかわいすぎる…」
「…それヘタってこと?」
「どっちでもいいじゃねーか感じてるんだから…」
そか、と虚は納得したように笑った。
嬉しそうだなぁ―とか思って、彼は自分が感じていることが嬉しいのだ…と今更のように実感したらビクッと震えが来た。
(やば…;もしかしなくてもあんまりもたねーかも…)
うっすら恐怖を感じていると、虚はちょっと口唇を離してあのさ、と言った。
口唇の端から線を引いている液体がエロいなぁ―と指で拭ってやる。
「…俺、キスもエッチもいちごがはじめてってわけじゃないけど―‥。でも、こんなハズカシイことしたのはいちごがはじめて…ってゆうかいちごだけだから…」
「…!」
そんなことを言われたらいじらしすぎて、今すぐそこの床に押し倒して折れるくらい抱き締めて自分の体液で濡れた口唇を貪りたくなるのをかろうじて堪えた。
こんなことなら初めて逢った時にいっそ強姦してでもその口唇もカラダも全部…この自分が奪ってやれば良かった―と半ば本気で思った。
虚の方はそれだけ言い終わると決心したように―‥ぱくんと食べものでも食べるみたいに、それを口内に咥えてしまった。
「ああっ―バカッ…」
そんな少女のような小さな口に含まれては困る―というかひとたまりもない。
無理をして奥まで咥えようとするから余計キツく感じる。
多分そうしようとしてやっているわけではないのだろうけど、奥までがんばろうとしているうちに結果的に口で扱いているようなカタチになってしまって―さすがに焦って虚の小さな肩を揺さぶった。(まぁ揺さぶったりしたら余計に…そうなるわけだが)
「も、もういいから…!!無理すんなって、マジで出たら…」
「っン―‥」
相手は口いっぱいに自分のものを含んでいるので口がきけるような状態ではない。
それでもノドの奥で小さく喘ぐ声に―必死で堪えている理性の壁を突き破られそうになった。
(そんな、泣きそうになってまでしなくていいのに…)
金色の瞳に透明な水の膜が張って、今にも涙が零れ落ちそうだなぁ―、とか一瞬気を抜いてしまったらもうダメだった。
「―ッ!」
(―あ;;;)
慌てて虚のカラダを引き剥がそうとしたけれど一歩遅かった。
白い体液は小さな口の中―だけじゃなく顔にまで飛び散って、計らずして顔射というやつになってしまった。
まぁ、あのままでは彼のノドの奥めがけて出してしまうところで―そうなったら間違いなくゲホゲホとむせさせてしまう羽目になったのでそれよりはまだマシだったと思う。
「っん…」
さらに事もあろうか出されたソレを飲もうとしている―(!)、…ということが判ったのでまた焦って肩を揺さぶった。
「バカ、そんなん飲まなくていいから!!!」
いつになく焦って必死で言っているのがおかしかったのか、虚は涙目でちょっと笑った。
でも自分の意見はまったく無視して、こくん―と飲もうとするもののやっぱり量的に(味的にも?)無理があり、飲み切れなかった白濁液が口唇からとろとろと零れた。
「あーあ、こんなにエロい姿になって…」
急いで脇を持ち上げてベッドの上に引き上げると、ティッシュで汚れた顔を拭いてやる。
「いちご、…きもちよかった??」
涙目になってもなおそんなことを聞いてくる姿が愛しくて抱き締めた。
「―気持ち良かったよ。すごく。」
「…いちご、汚れるよ」
「いいから」
頬に散った白い体液を舐め取って口唇を塞いだ。
相手のだったらいつも舐めているけれど、自分のものを舐めたのは初めてだった。―まったく同じ味だったことにさすがに驚いた。
「…俺とおまえの、おんなじ味がする」
「まじで!?」
虚も驚いたようで頬が赤くなった。
同一人物なのだからカラダのつくりが同じなのは当然だけれど、なんとなく恥ずかしい。
「ッン…」
抱き締めたまま相手の着物の隙間に手を入れてカラダに触れた。
すっかり興奮してしまったのか、虚の肌はいつもよりも熱くてピンク色の胸の飾りもツンと上を向いている。
わかりやすくてカワイイカラダだと思った。
「おまえがあんなことするから、もぅぜんぜん余裕ねぇんだけど…」
本当に、あんなに煽られてはもう一秒も待てないという気持ちだった。
「おまえもだいぶ体温上がってるぜ?俺の舐めてて興奮した?」
「う、ん…」
虚は消えそうな小さな声で返事をした。
包み紙のような白い死覇装を開いていくときれいな白いカラダが晒される。
「―ココも…うしろまで濡れてるよ」
「だって…」
虚は真っ赤になった。
そんな熱をもったカラダにキスをしながら指を挿れて―‥ひとつになるために濡れた入口を開いた。
「っん―!」
「早いけどもーもたねーよ…。入れても平気そう?」
「ん、大丈夫だから…。来て、いちご…」
性急だなぁと思ったけれど我慢出来なくて、相手が了承したのをいいことにズイッと侵入した。
まぁ大丈夫と言うだけあって、そこはいつもとそう変わらずに自分を受け入れたので―我慢出来なかったのは相手も同じらしい。
いつも以上に熱い虚のナカの熱を全部奪うみたいに―舌を絡めながら、締めつけて来る粘膜の感触を味わった。
慣れないことをして疲れたのか、白い虚は早々に眠ってしまった。いつもやることをやったらすぐ寝てしまうタイプだけれど今日はそれ以上に早い。
―風呂くらい入れてやりたかったのになぁ…と思いつつ、まぁそれは明日でいいか、とシーツを肩までかけて抱き締めてやる。
それにしてもかわいかったなぁ…と虚の銀色の髪を撫でながらウットリしてしまう。
うっかり魂葬でもされたみたいに、あのまま成仏できそうなくらい思い残すことはないかんじだった。―まぁそんなことを言ったらすぐ本気にして泣くから言わないけれど。
無理強いするつもりはないが、ああゆうのもたまには良い。
がんばったな、という気持ちを込めて小さな口唇にちゅうと軽くキスをしてやる。
「…明日はご褒美にもっといっぱいキスしてやるからな」
自分でも頭が悪い発言だなぁと思ったけれど、こんなにも恋人がかわいかったら仕方がないと思う。