H2O
 情事の後、お風呂を湧かそうとして蛇口をひねったら―いつもは勢い良く出るはずの水が幾ら回してもまったく出ないので思わず首をひねった。


「あれー‥、水出ねぇ」
「はァ?」

 自分を抱きかかえていた白い虚は怪訝な声を上げた。腰が痛くて歩けないとかなんとか駄々をこねてここまで運んで来てもらったので機嫌を損ねるのも無理はないが。
 しばらくうーん…と考えて、そういえばすっかり忘れていたけれど―断水のお知らせが回っていたなぁとぼんやりと思い出した。


「蛇口をひねって水がでねーなんてことあるのか?」
「たまーにだけど、点検とかで断水すんだよ。そか、今日だったのか…」
「今日だったのか…じゃねーだろ!今日の昼間家に誰もいねぇから…vとか誘って来たのテメーじゃねえか!学校までサボっといて!!」
「しょうがねーだろ。俺だって断水の話なんかイチイチ覚えてねーよ」
「ったく、なんで平日の昼間っから…」

 ―この虚が平日なんて言葉を使うようになったんだなぁとちょっとおかしかった。

「フツーは平日の昼間にやんだよ。平日の昼間なんて家にいるやつはあんまりいねーだろ?」
「んなこたぁどうでもいいんだよ!どーすんだ、これ!!」

 言うまでもないが激しく交わったので全身ベタベタのドロドロで―自分はもちろん相手もやらしい液体まみれだ。


「…で?いつ直るんだよ??」
「どっかにお知らせの紙貼っといたはず…リビングまで行ってくれねぇ?」
「…どこまでも人使いの荒い王様だな」

 虚はブツブツと文句を言いながらも自分を抱いたままリビングに移動した。

「あーそこそこ、冷蔵庫に貼っといた」

 手を伸ばして紙を剥ぎ取ると、文字に目を走らせる。

「んー、断水13〜17時って書いてあるな。今何時?」
「…3時だよ。」
「じゃあ2時間はあるなぁ」
「あるなぁっておまえ…髪とか顔までついてんぞ。水も出なければ顔も洗えねーんだろうが」

 虚はちょっと眉を顰めて、頬についた彼自身の精液をぺろりと舐めた。


「…顔についてんのはおまえが口に出したからだろ」
「人聞きの悪ィこと言うな!てめーがくわえるって言ったんだろ!!」
「…くわえて欲しいクセに」
「ほんとにうるせぇ王だな。落っことすぞ?」
「やれるもんならやれば?」

 腕を回してしがみついてやると―呆れたような顔をしながらもむしろぎゅっと抱き締められた。
 口ばっかり達者で意地悪なことばっかり言うけれど、コイツだって自分のことがすごく好きなのだ。そんなことは最初から知っている。こんなに色も性格もまるっきり違うけれど―それでも相手は自分の分身なのだから。


「…ほんとに色んなとこついてんぞ」
「全部おまえのだろ?」
「全部じゃねーよ!てめーのも混ざってんよ!」

 特にこの辺とかなぁ、と虚は何のためらいもなく抱えた脚の間に手を突っ込んだ。

「バ、バカッ!リビングで垂れたらどーすんだ!」
「知るか。俺は別に困んねーからな」

 本領発揮とばかりにニヤリと意地の悪い顔をしてそこを撫で上げる。

「ばっ…ホントにやめろって…」
「なんだよ、感じて来たのか?さっきあんなにシテやったのに、ほんとに一護は淫乱だな…」
「シテやったじゃねーだろ、おまえだって俺に入れたいくせに!!」

 うるせぇなぁ―とか言いながら虚は自分の口唇を塞ぐと、撫でていたそこにするりと指先を差し入れてきた。


「どーすんだ?こんなにぐちゃぐちゃなのに風呂にも入れなくて」
「あっ―ん、て、め、こんなとこで入れ、んなって…!銭湯とか…、近所にあ、るけど…」
「こんな姿で行くのか?一護ちゃん?俺に犯されたこんな姿で?俺のセーエキだらけで?仮に見えるトコは拭くとして―‥ナカのどうすんの?」

 ―非常に楽しそうだなぁとぼんやり思った。
 こいつは元々こういう性格の悪い虚だし、こういうのは大好きなのだろう。
 もっともキスされながらこんな愛撫を受けていたらこちらだってすぐにその気になってしまうことは明白だった。―その程度にはもう慣らされている。
 どうするかなぁ―なんてボーっとする頭で考えながら、何度目かの口付けを受けて半分どうでもよくなって来た頃、白い虚がくるりと踵を返して階段を上り始めた。


「ちょ…どこ行くんだよ」
「決まってんだろ。部屋に戻んだよ」
「戻ってどーすんの?」
「水出るまで抱く。2時間だか3時間だか知らねーけど、水出るまでずーーーーっと。」
「ハァッ?」

 驚いて変な声を上げながらも―確かにそれしかない…というかいっそ名案のように思えた。


「…つーかテメーさすがに底無しだな」
「そーなってんのはテメェのカラダだろ?俺のカラダはてめーと同じもんなんだから」
「つごーの悪いことは全部俺のせいにして!」
「だって事実だろうが。…一護だってもう回復しただろ?その気になってたくせに」

 頬にちゅう、とキスされながら―汚れたシーツに再度押し倒されて指を絡められる。黒い爪先が自分の肌を辿るその色彩差がたまらなくいやらしい。
 水が出ないおかげで愛し合う時間がちょっと延長されたなぁ―とか頭の隅で思わず馬鹿なことを考えた。2時間なんてこの虚に夢中になっていればあっという間に過ぎてしまうだろうし。


 ―まぁおかげで、家族が帰ってくる時間まで交わる羽目になって別の意味で困ることにはなったのだが。










***

本当に断水の話を書いてやったよ!!\(^o^)/(…)
こいつら水止まっても楽しそうでいいな…とちょっとイラッとしたwww←
私は2日半も水止まって地獄を見たというのに…( ´Д`)(サリンさんの断水遭難阿鼻叫喚日記は2009年9月の日記で見れます←)
冷静になると水止まってカップルがいちばん困っただろうなぁ、と今更おもいましたwwざまぁww←
まぁでも水止まったおかげ(?)でちょっとエロい話とガン攻な白様が書けてたのしかったですwww
水止まらなかったら断水の話なんか一生思いつかなかっただろうしな…うん、水止まったおかげで…(根に持ってる!!Σ(´∀` ))
黒白で書いたら水が出ないよ〜きもちわるい〜って白い子が泣いてるだけの話になる予感がしたので白黒で書いたww
これぞ白黒ってかんじでまんぞくしたよww←
タイトルがそのまますぎてサーセン\(^q^)/
黒白のも読みたいって人がいたらどうにか考えるので拍手などでねだってみてくださいw
2009/09/29 (Tue) 17:39




断水まじ死ぬかとおもったwww\(^q^)/←
へいせい21年怖ry
そういえば黒白で書いてくれっていうリクが1件たりともなかった!!
ふーんだ、もう黒白なんかこんなに需要ないんだったらもう書かないんだから!!
まぁ仕方ないかな、読んでる人もいなそうだし\(^q^)/←
グチはともかく、これも書くのすごく楽しくて気に入ってる話です!w
断水ありが………たくないわァァァァァァァァァ( #゚д゚)=○)゚Д)^^^^^^゚(ビクッΣ(´∀` ))
断水に感謝なんかしないんだから!!!!!!!←
しかし白黒は書きやすいな〜ww
091105