かみさま ほかになにものぞんだりしません
あいをください
いのちのようにだいじにします






Be happy







「…おめでとう」

記念すべきその日ですら、月並みな祝福のことばしか出て来なかったけれど。
それでも少年は有難う御座います、と言って少し笑った。


「…どうして欲しい?」
少年の欲しいものをずっとずっと考えていたんだけど、何も思いつかなかった。
それでも花束のひとつくらい贈っても良かったけれど。
こう聞くのがいちばん手っ取り早いと思ったから。


少年は、ずいぶん素直なんですね、と言って微笑んだ。
別に、ただ彼の扱いに慣れただけだと思うけれど黙っていた。


少年は少しも迷わず、じゃあずっとそばにいてください、と言った。
いつでも彼が欲しがるものは決まっている。
彼はいつでも永遠の誓いばかり欲しがった。
明日の約束とか、愛してる証拠とか、そういうお金では買えないものばかりをいつもいつもいつも―‥



「…アナタが命尽きるその日まで、俺のそばにいてください」

「朝も昼も夜も」

「春も夏も秋も冬も」

「…俺のそばにいてください」


少年は小さな声で榊の耳元で囁いた。
だけど、彼がそんなものを欲しがるたびに榊は泣きたくなる。



「…鳳」

「…それは去年やっただろう?」


少年はきょとんとして、そうでしたっけ?と言った。


「…そうだよ」

「…じゃあ、どうしようかな…他のものは思いつかないけど」



少年は一息ついて、じゃあ、愛してください と言った。


「…俺のこと愛してください」

「…」



もう愛してるよ。
そんな簡単なことを口に出すのがためらわれて、榊は口をつぐんだ。
愛されている証拠が欲しいの?
お前の言うことに逆らえたことなんか無いのに。



「…るよ」


こんな小さな声では少年まで届かないと思い、もう一度繰り返してみる。
まるで呪文でも唱えるみたいに。
こんな言葉で少年が、ほんの少しでも幸せだと感じてくれるなら。


「…愛してるよ」


少年は自分よりずっと幼くて。
たとえ、いつか確実に自分を必要としなくなる日が来ると判っていても。
―それでも…



少年は大きな瞳をちょっと涙で潤ませて、うれしいです と言った。
中学生にしてはやけに大きな手が自分の背中に回される。

いつもいつもいつも、少年は愛が欲しいと全身で訴えていた。
あのいつも胸に下げている十字架に、いったいどれほどの祈りを捧げて来たのか見当もつかないけれど。
欠けた部分は埋めてやる。
足りないと言うなら幾らでもやるから―



幸せでいて欲しいと思う。
笑っていて欲しいと思う。







少年はそっと触れるだけのキスをすると、そう言えばケーキ焼いたんですよ、自分の誕生日に自分でケーキ焼くなんてどーかと思ったけど、と笑った。
榊の指先に軽くキスをして、キッチンに駆けてゆくその後姿を見送って。
ちょっと泣きそうになるけど、今日は彼が生まれたお祝いの日だから、黙って祈ることにする。




あの幼い少年が幸せでありますように。


―其れだけ、祈ることにする。






榊太郎(43)はチョタを愛してるって気付いてないんじゃなかったっけ彩霖さーん?
いや、これはね、別に頭のおかしい子じゃないチョタ(何それ)で、普通のチョタサカ(謎)を書こうとした結果なのよ。
(頭がおかしくなくとも、金持ちんちの孤独な子設定は変わらず)
愛し合ってるチョタサカこわ〜!!(こわ〜じゃねえよ)
つか普通のチョタサカ(謎)を書くとチョタサカっていうかただのサカチョタに見えなくもないが…
まぁ別にたいした違いはないだろう(死ぬべき)
チョタは絶対に料理が上手な子!(何か色々と末期なS霖さん←末期になるの早ッ!Σ(゜Д゜;))

それは置いといて、チョタは受仕様の時も攻仕様の時も、欲しいものを欲しいって言えなかった子だと思います。(どんな夢見てるんだアンタ…ポカーン)
それはつまり金持ちんちの孤独な子だからなんですが。(しつこいよ)
玩具とかお金とかいっぱい与えられたけど、チョタが欲しいものはそんなものじゃなかったんだよね!(ハイハイ)
でも幼なすぎたチョタ(今もね)にはそれが何なのかすら判らなかったわけですよ。(はぁ…)
このまま成長して高校生にでもなったら随分スレた子になってくれると思いますが、今はまだチョタも中学2年生なので、
無意識に愛が欲しいって痛いくらい思っててもいいと思う。(そうあれは無意識なんですよ…子供だから!←重要)
まー早く言えば浅葱(BASA●A)みたいなもんですよ(アンタ…それは大きく間違ってる…!)
でもこういうマイ設定にあまりにもハマりすぎるってのはあんまり良くないことだな、と最近思いました。
でもやっぱりテイスト萌え人なので、絶対にマイ設定にのめり込んでしまう罠(つД`)
そしてもはやチョタサカを書く時は電気を消すのが習慣になりつつある(イヤな習慣…)

つーか私の見てる夢もいよいよ痛々しくなって来ましたNE…!(もとからだから)
最初の文は島谷のパピヨン。いつかぜったいどっかで使いたいと思ってた歌詞だった…!今こそ…!!
(よもやチョタサカなんかに使われようとは島谷も当時の私も思うまい)
命のように大事にします、って凄くいい言葉…(うっとり)
まさしくチョタサカ!(違うから)つかあゆの歌とか、マジラヴな歌は全部チョタサカに聞こえる…(病)
タイトルは愛内とかぶってしまったが…だってこれしか思いつかないくらいの勢いだった…
つかチョタサカは榊視点の方が書きやすいと発覚しました。(どうでもいい)
ちなみに最初全然違う話を書いてたんだけど、どうしても違う!違うんだ!(つД`)みたくなるので全部書き直した。
やっぱりこういう私らしい文章がいちばん書きやすいね!(そんなんだから進歩しないんだよ)
つーか「どうして欲しい?」とまで言われてるのにあの返答はないよチョタ…(つД`)もっと色々あるだろ!もっと色々要求しろよ!(お前が書いたんだよ)

それはそーとして、この素材屋さんで見つけたケーキ画像、心なしかどっかのサイトで見た記憶がある…(そりゃーそういうこともあるだろうよ)
ウチとかぶってるΣ(゜Д゜;)って人がいたらごめんね(あやまられても)

はっ!しまった!バレンタインも絡めるつもりだったのに御生誕ならぬ御聖誕ネタで終わってしまった!Σ(゜Д゜;)
…ま、いいや(´∀`)←死ね