at least






「…要らないっつっただろ」


今日は2/14なわけで。
何やら紙袋を無理矢理押し付けられたわけで。
その中にはどう考えてもチョコレートが入っているわけで。


甘いものは嫌いだし、下らないイベントで騒ぐのも嫌いだ。
チョコレートなんかよこしやがったら、即ゴミ箱行きだと言っておいた。


「チョコじゃなかったらいいの?」
「…何も要らん」
「なんで?」
「…そういうイベントに踊らされるのは嫌いなんだよ」
「…俺があげたいって言っても?」
「ああ」
「毎年死ぬほど貰ってるアレどうしてんの?」
「全部捨ててる」
「…」






それでも宍戸は渡して来た。
誰にやって貰ったのか、それともまさか自分でやったのかは知らないけれど、えらく手の込んだラッピングで。(しかし逆効果なことは否めない)
鞄に入っているだけで憂鬱になりそうな一品だ。



「…あれほど捨てるって言ったろ」
宍戸は、ちょっと哀しそうに笑っていいよ、と言った。



「…お前さ、毎年すげーいっぱい貰うじゃん」

「…他の女がお前にあげるのに俺があげないなんて嫌だもん」

「捨ててもいいから、とりあえず受け取って」


そうして、去年はまだ付き合ってなかったからあげられなかったけど、とボソッと付け加えた。







記憶の限りでは、何回かコイツのことをフったと思う。
別に宍戸のことが嫌いだったわけじゃなく―‥むしろ好きだったのだけれど。
いちおう男同士ということを考慮して、彼の為を思ってフってやったのだ。
それでも宍戸は諦めなかった。
しまいには泣きながら、お前は絶対俺のこと好きだもん、じゃなきゃ俺だって告白しよーなんて思わねぇもん、自信あるもん、好きに決まってる、とか何とかふてぶてしいことを叫びながらしがみつかれて流石にノーとは言えなかったのだ。












別に、変なヤキモチなんか妬かなくても。
自分が好きなのは宍戸なのに。
自信があるんじゃなかったのかよ、とか思いながら、それでも突き返すことは出来なかった。





跡部が仕方なくそれを鞄にしまうのを見届けてから、宍戸はちょっと笑った。


「…それに」

「お前は絶対捨てたりしねーもん」


―嘘ばっかり。

今もあの時も。
自信があるなんて大嘘なんだろう?




「…お前は俺のこと好きだから」




嘘ばっかり
嘘ばっかり
嘘ばっかり

俺が態度で示さないと不安で不安でしょうがないくせに


伊達に何年も見て来たわけじゃない。
お前が何を考えてるのか、どうして欲しいのか、手に取るように判る。






「…そうかもな」

そうして結局、彼の望む通りの返事をしてしまうのだ。


放課後の教室はもう誰もいなくて。
それでも念の為カーテンを閉めてから、跡部は宍戸を引き寄せた。
ちょっと触れるだけのキスをして。




「…甘いのは嫌いだ」
「…知ってる」
「…お前だから許してやってんだよ」
「…」



もう一度口唇を塞ぐ。
宍戸はちょっと頬を染めて跡部を見た。






「他人には興味ない。…俺が許してるのはお前だけだ」



こうして触れることも。(わざわざ他人と触れ合おうなんて思わない)
その目を見て少しだけ微笑んでやることも。(別に笑う理由なんかない)
そっと握られたその手を離さないことも。(他人が繋いでいるのを見ても馬鹿馬鹿しいとしか思わないのに)

熱に浮かされたように、こんなセリフを口走っていることも―‥
(何が悲しくてこんなことを言わないといけないのか)










お前だから許してる。


―お前だけなんだよ。




とりあえず、バレンタインなのに甘くなくてスマソ〜(スマソじゃねえよ)
跡部ソング(w)聞いてたり、VS手塚戦見てたりしたら俺様な跡部が書きたくなったもんで…
宍戸が粘着彼女みたいになっててウケる(うけない…!!!)
ラッピングは滝あたりに教わったのでは

跡宍も私の脳内で幾つかパターンがあるんですが。
この小説は「どっちかって言うと跡部が先に宍戸を好きになったパターン」で書いた。(謎)
でも跡部は当然ずっと黙っておくつもりで、勿論理性のある子なので普通にしてきたわけだけど。
宍戸の方は、跡部を好きになったら、その途端物凄い勢いで告白とかして来て。
跡部はせっかく今までガマンしてやってたのに…みたくフってみたりしてそれでもしつこい宍戸、みたいな。(大丈夫かあんた)
宍戸は勿論まさか両想いなんて思いもしないので、キスとかされたり押し倒されたりしたらいきなりビビったりするのw
いや、両想いだと思い込んでてもビビるだろうけどw
宍戸にとっては小学生の初恋みたいなもんだからw(あんまりな言い草)
いざ跡部からされるまで、そういうキスだとかセックスだとか現実味のあることは何にも考えてないと思う、あの子はw
ただ跡部が好きでただいっしょにいたくて、それだけで動いてそうw(もうアンタの妄想の話はいいから)

つか跡部ソングむしろ諏訪部ソング)の『…みたいなアルケー。』の1番が
あまりにも私の想い描いてる跡宍だったので震えた…!!(今更)
セラ●ンの転生ネタでつか?みたいな2番は放置の方向で。(真顔)
あくまで1番!1番の方!
もうありえないよ!!流石諏訪部は跡宍のことを判ってらっしゃる!!(なわけない)
もうあの
孤高の王みたいな歌たち(どんなだよ)は全部要らんから、こういうラブソング?を歌ってください(土下座)

つかオフィシャルではむしろ宍戸の方が跡部の個人的なことには興味ないとかほざいてたんだけどw
いや、あんたそれありえないから。(きっぱ)
どんなに隠しても私にはばればれだから。(お前大丈夫か)
あんたが跡部好きなことばればれだから。(きっぱ←ついに気が狂ってきry)

タイトルは「少なくとも」という意味。(あまり合っていないような…まぁ気のせいということで)
とりあえずホワイトデーには続編書きたい。(予定は未定←オイ)