大きな川の岸辺で誰かが泣いている。
良く知っている声だ。

その後輩は涙で顔をぐちゃぐちゃにさせてバカのひとつ覚えみたいに自分の名前を呼ぶ。
自分は確かに、その橋を渡ってどこかへ行こうとしていたのだけれど、その声にはっと我に返る。
そうして大慌てで来た道を戻って彼のもとに駆け寄る。
そして気の利かない台詞を繰り返す。



『…ごめん…ごめんね、赤也』



―いつもの夢だ。





240時間の孤独





「…」

時計を見ると朝の3時、毎日毎日寝るくらいしかすることがない自分にとって眠るという地獄はまだまだ続きそうな時間だ。
とは言え別に死にかけたわけじゃない。
死ぬかも知れない可能性は、今のところかなり低いだろう。
死にかけてもいないのにあんな死に際に見る幻のような夢を見るのは滑稽だ。

こんなことになるなんて我ながら不手際だと思う。
せめてあそこに、大切なものを遺して来たりしなければこんな夢を見ることもなかったのに。
10日かそこらでこれじゃあ先が思いやられる。




***




「部長!」
「あ、赤也。今日も来てくれたんだね」
「はいッス!」


山ほどのケーキや手紙、果物なんかを抱えて、彼は毎日毎日飽きもせず自分の病室を訪れた。
時には部員たちと一緒に、時にはひとりで。
必死で明るく振舞っているけど誰よりも淋しがりやで甘えん坊だから、幸村にはそれが強がりであることくらい判っていた。
たまにビックリするくらい泣きはらした目で来ることもあったけれど気付かないフリをした。


たぶん彼は必死なのだろう。―この砂の城を守ろうとして。
それは本当は、死ぬとか生きるとか、そんなことじゃなくて。
ただ、得体の知れない漠然とした不安に飲み込まれないようにと。
この四角くて白い病室は、そんな気がなくてもそんな気にさせる。
―あの川の向こうにあるのは、死じゃなくって、孤独?




「部長?」
「…え、なに?」
「ボーっとしちゃって。俺の話聞いてなかったんスか?」
「ごめんごめん。赤也があんまり可愛いから見とれちゃって」
「も…もう誤魔化さないで下さいッス!」

と言いつつ切原は耳まで真っ赤になっていた。



「赤也」
「…ハイ?」
「俺、何か三途の川を渡る夢ばっかり見るんだけど」
「…」
「橋を渡りきらないうちに赤也がわんわん泣いて止めるから帰って来るんだよね」
「幸村部長…」

この時点で既にこの幼い恋人は泣きそうな顔をした。



「…でも、赤也を繋ぎとめたいのは俺の方なの」
「…」
「たぶんあの夢は俺の願望」
「…」
「赤也に引き止めて欲しいって」
「…そりゃあ、そんなことになったら全力で止めますよ」
「…だろうね」
「…泣いてって言うか、殺してでも止めるッス」
「そんなことにはならないと思うけど、楽しみにしてる」

微笑んで言うと切原は涙を隠すように幸村にしがみついた。



「やっぱり言うんじゃなかったかな…?でも悪い夢は人に話せって聞くからさ」
「ぶちょうのいじわる…!」
「…赤也が泣きながら止めてくれるあたり悪い夢でもないんだけどね」


自分よりひとまわり小さい切原は、抱き締めると少しだけ震えた気がした。





***



殺してでも止めると本気で言った。
たぶんあの優しいヒトは本気にはしていないだろう。

でも、殺すよ。
俺から離れたら殺すよ。
泣いて引き止めるなんて、女じゃないんだからそんなことはしない。


例えそれが死だったとしても、俺とアンタを引き裂くものは許さない。





また病気ネタかよ!進歩ないな自分!アハハ…次こそは明るいネタを…(無理ぽ_| ̄|○)
つうか、赤也と幸村たんは付き合ってすぐに病気で引き裂かれた説有力(私の中で)
キスしかしてませーん、くらいの勢いだといい。(よくない)いや、既にエッチしてるのもアリだけどw
でももっと言えばキスさえしてなくたっていい。(キッパリ)
ゆっきーってそういうことを急ぐ子には見えないので…。赤也はして欲しいと思うけどね!
しかし
ゆっきーは赤也と出会う前にうっかり真田とヤってた!とかだとなお良い
(うっかりすぎ!何が良いんだ!?しかもそれだと中1でやっちゃったことにw)
退屈だったんですよ、あの子は。(注:真田はマジw S霖さんは真→幸赤を推奨w)
テニス極めちゃってすることないなーみたいな。(ありえない)
あ、勿論ゆっきーが受ですよ!(私は基本は幸村受なのだよw)
世には真田受が多いのでいちおう言っとくw(真田受だけは納得いかない…_| ̄|○)
まー例えるなら、上海〜1999年7の月〜(タイトルうろ覚え/水城せとなのほもマンガ)のイーチュンがゆっきー。
(えー!?ゆっきーあんなに酷い子じゃないYO!←しかも誰も判らないという罠)
シーマが真田で、リュイが赤也ね。ワーオ!ピッタリだよママン!(主人公たちは無視か…)

ゆっきーは黒くても白くても好きです。なにげに真っ白設定も譲れませんが黒くてもいい。
(基本的に白い子は白いと信じていたいタイプなのだよ、私は。牛尾とか不二とかね…。
でも
不二はオフィシャルで黒かったのでもう夢は消え去りました。今ではあんまり好きじゃないし黒くてもいいです←どさくさに紛れて暴言)
ゆっきーは
赤也にはベタ甘だといい…他の部員にも優しい穏やか部長ですが真田にだけは厳しいといい…
さなだはかわいそうな子です。(…)
ジャッカルもちょっとかわいそうな子だけど、ジャッカルは皆に愛されてるので(真顔)
特にブン太は皆に愛されてるジャッカルにやきもち焼かされっぱなし!
ジャッカルなんか誰にでも優しいからだいきらいだよ〜(号泣)
ハ?何言ってるんだお前…
俺にだけ優しいジャッカルじゃないといやだ〜(号泣)
…(ポカーン)
はっ、なんでジャブンの話してるんだろう…(謎)
どうでもいいけど
ジャッカルの父が無職(注:オフィシャル設定)なのはやっぱり石油王だからなんですかね?
(間違った知識!ブラジルは石油国じゃない!…よね?←オイ)ま、わたしは立海大好きってことで。(てきとうにまとめた)

つか幸村さん、入院してなんと11日!2週間ですらないという…。だからタイトルは240時間。(10日分の孤独…_| ̄|○)
でも中学生にとってそんなに離れたら致命的だよね…あらゆることが。
中学生ってすごく現実を生きてると思うのですよ。他のどの年代よりもね。少しでも離れたやつは置いて行かれるっていうか…。

つか語りが長い割にあんまりこの小説気に入ってないんですけど。
やっぱり基本情報が少なすぎるっていうか_| ̄|○ ある意味幸赤も脳内カップリングに入るのか?w
ま、赤也たんは無邪気に猟奇的ということで。(意味が判らん)ちなみにその猟奇的部分もゆっきーは愛しているのですよ!
赤也は気付かれてないと思ってるけどね!つまり、びっみょーにすれ違ってるわけなんですよ。(またそれか)
でも、たとえ死ぬ可能性がゼロに近くても、いきなり入院なんかされたら子供は心配するよ!(赤也子供なんか…)
私も母親が早産で入院した時に(妹の時だw)人生であんなに泣いたことはないというくらい泣いた(あんたそれ幼稚園に行く前だっただろ…)
いや良く判らなかったのでてっきりママンは死ぬんだと思って…(オイオイ)
私の中の赤也は幼稚園児くらいは子供です。ゆっきーと1つ差だけど赤也の方がずっと子供だよ!(そりゃそうだろ)
私の中の赤也は6歳児くらい(闇マリクたんじゃあるまいし…_| ̄|○)

とりあえず
受の子が攻の子を大好きなのにめっぽう弱いです…(跡宍の影響)
つーかその逆となると気持ちが悪い(跡宍の以下略←略した方が長い)
この間(屑帥あたり)までそっちをメインに書いてたはずなのに…_| ̄|○ 跡宍恐るべし!恐るべし!(毎回言ってる)
跡宍への愛が全然冷めないんで正直戸惑ってます(勝手に戸惑え)
とりあえず次は普通に明るい話を書きたい…
ゆっきーはいつ退院するのかな…全国では出て来て欲しいけど(無理?)越前に負けちゃったりしたら私憎しみのあまり
ジャンプを喰いちぎってそのまま喰ってしまいそうだから(意味が判らない)それもちょっとな…
でも、試合に出るって事は
=青学とあたるってことだよな…それはちょっと…本当にちょっとな…
退院してそうそう青学にボロ負けちゃったりしたらわたしは泣いてしまうよ…(勝手に泣け)
かわいそうな子たちはこれ以上見たくないってのが他校ファンとしての本音だったり

っていうか三途の川ってもしかしなくても橋じゃなくって船で渡るもののような…ま、いいか(オイ)