07:りゆう、は簡単




 そんなに、数は多くないけれど。
 街の雑踏の中をふたりで歩いたことがあった。


 ―彼の生まれた街。別に物珍しいこともない見慣れた現世だけれど、それだけでなんだか特別でここにいると羽根でも生えたような気になるのだ。
 尸魂界には存在しない自家用車やトラックが目の前を縦横無尽に走っているのを見ているだけでもわくわくする。








「―恋次」



 突然、隣を歩いていた一護が声をかけた―と思ったら、恋次の腕を乱暴に掴んで引き寄せた。


「お前、内側歩け」



(は…???)



 言われた意味が判らなくて目を白黒させている間に、恋次はさっきまで一護のいたところにいた。なんてことはない、単純に歩いている位置の左右が入れ替わっただけのことだ。
 説明が欲しくてちらりと一護を見るけど、彼は別に気にすることもなく自分の前をすたすたと歩いてゆく。仕方がないので彼のあとを急いで追いかけながら―‥何となく周りを歩く恋人たちを見た。



(…あ。)



 そう言われてみれば。
 夏の日差しを浴びて花のように笑う女の子たちはみんな恋人から守られるようにして歩道側を歩いている。



(まさか…車道は危ないってことか…??いやちょっとまさか…なぁ…?)



 別に言うほど(…というか全く)車道側は危険でもなさそうだし、万に一つ轢かれたとしてもこの身体は義骸だし、義骸じゃなかったとしても死神なのだからまさかちょっとやそっと車に轢かれたくらいで死にやしないだろう。―多分。
 …それに、自然すぎるというか手慣れているというか。一護がこれまで何人の女を相手にしてきたかなんてまったく知るわけもないけど、ぶっちゃけ嫉妬する。



「…おまえ、俺を誰だと思ってんの」

「―あばらいれんじ。」

「だったら、さっきの、必要ねぇだろ」

「るせーな、自己満足なんだからやらせろよ」


 一護は振り返って恋次を睨んだ。


「誰もおまえが車に轢かれて死ぬなんて思っちゃいねーよ。でも俺は心配性だからどんな些細な可能性でも潰しておきてーの。だいたい車ならともかく、虚や白哉が突進してきたら死ぬかもしれねーだろーが。判ったら文句言うな」

「それって車道側とは全く関係ないだろ…つーか、今までの女と俺を一緒にすんなよ」

「…お前はスグそんなこと言うから余計心配なんだろーが、この馬鹿!!」



 別に、嫉妬くらい誰でもするだろーが!!!と大声で言い返したかったけれど、こんな街中でそんな爆弾発言をぶちかますのもどうかということくらいは自分にも判ったので、恋次は黙って一護の隣を歩いた。


(…それにしても。)


 彼はいつでも何かを背負っていて―むしろ自分から背負い込むようなタイプで。
 それに、そういう抱え込んだものを他人に分ける気なんかこれぽっちもないんだ。ルキアもそうだったけれど、彼はルキアの比ではない。
 とにかくいざとなったらぜんぶひとりで抱え込んでしまって、誰かを守るためにその命を散らすことなんか何とも思っちゃいないのだ。




「…ちご」

「は?何だよ」

「なら、お前は轢かれて死んでもいいってのか?」


 一護はぴたりと足を止めて恋次を見た。彼の鋭い視線が突き刺さって思わず引きそうになるけれど、たまにはこっちだって言いたいこともあるのだ。
 そりゃあ自分は一護ほど強くないし(たぶん)、万一何かあったら守られるのは嫌でも自分の方なのだろう…けれど。




「…そうだよ。」


 ―けれど恋次が口を開くより先に一護が予想通りの答えを口にしたと思ったら、言い返す隙もない凄い勢いで続けた。


「でも誰でもいいわけじゃねーよ。てめーだから死んでもいいんだろ。そのくらい判るだろーが!!」



 あんまりきっぱり言うものだから、恋次は頭が真っ白になって次に自分が何を言おうとしたのかも全部忘れてしまった。
 彼の後ろに見える太陽が眩しくて―‥一護が眩しくてたまらないのに。
 目を細めることすらも勿体無い気がして瞬きすらも出来ない。



 恋次が固まっていると、一護はちょっと溜息をついて自分の腕を引いた。そのまま人気のない路地裏に連れ込まれ―‥と思ったら、いきなり義骸から引っ張り出されてわけが判らない。
 一護は見慣れた死神姿でそんな恋次を見て笑った。




「…こっちの方がいいや。手ェ繋いで歩けるし。」


 一護は嬉しそうに言って、恋次の指に自分にそれを絡めた。


「…お前は嫌かもしんねーけどさ、ちょっとくらい彼氏面してもいいだろ?好きなら守りたいのは当然じゃねーか」


 彼氏もなにも、自分だけが男みたいなこと言ってそこんとこどうなんだとか―少しだけ言い返したいそんな気持ちすら、繋いだ指先から溶けて―‥全部ばらばらに消えてしまった。


 ―たぶん一生忘れない、夏の暑い日。

















「アノ姿でも見えるやつには意外と見えるってこと、アイツら忘れてやがんな…;;」


 ―とは、ビルの屋上からたまたま見ていた日番谷冬獅郎談。























 ―ねぇ、本当は知ってるの。
 きっとワタシのためじゃなくても、他の誰の―道端の野良猫のためだってアナタは命をかけるってこと。

 それでもそんなアナタがとても好きだと思う―太陽に向かって咲くあの夏の花のような、ワタシの最期のヒト。






↓長くなったのであとがき反転↓(むしろ読まなくてヨシ)
…。
ないわー‥(いきなりそれかΣ(´∀` ))
子供の頃(※中高を指す)の彼氏ってやたら車道側を歩きたがったよなぁ、と思い出しながら。
大人になったら誰もそんなこと気にしねーよwww
黒崎さんもきっとあと10年も経てば忘れてる!!!
いや、黒崎さんなら10年後にやってても超かっこいいけど\(^o^)/(おいおい…)
一恋にハマりたての頃に考えた話なんだけどさすがに今まで書けなかった。
そりゃそうだ、これはないわーwwww
つかこれを最初に考え付くとはオノレの頭のおかしさにウケる\(^o^)/
でも恋一なら別にふつーにアリのような気もするよ。しまった、恋一で書けばヨカタ\(^o^)/(遅)
なんか跡宍みたいなテイストだな。。。まぁ、一恋も跡宍と言えば跡宍か…(謎)王バクも跡宍だし。
超かっこいい攻×アホが好きだなぁ、私。(知らんよ)
あばらいさんは受だとアホだけど攻だとかっこいいとおもうよ\(^o^)/(ソレは単にお前の好み…)
まーあばらいさんのような度胸のない男に攻は_ってかんじだがカッコイイ攻なあばらいさんというのもそれはそれで…(何の話をしてるんだ…)
しかしこれはヒドイな\(^o^)/毎回言ってるけどこれはヒドイ\(^o^)/
携帯で書く小説はヒデエっていつも思ってたけどPCで書いても変わらないじゃん!!
でもロックマンのはまだマトモ(?)だから単に腕が落ちただけか\(^o^)/(…)
ついでにロックマンのシリアスはアレすぎるというか、一恋すらロックマンの暗さにはかなわねーよ…_| ̄|○
こんなん書いててロックマンに戻ったらまたヘコむんだろうな、私…(虚ろ)
最近こんなのにしかハマらない( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \(…)
しかも壁紙いいのが見つからなかったので結局自分のブログで撮った写真を引っ張ってきたという。こんなところで使うことになるとはね…(遠い目)
つーか一恋ってどっちかと言うとあばらいさんの方が気が狂いそうに黒崎さんのこと好きなんだと思うけど、(…)
いざ書くとまったくそうならないのはどうしてなんですか_| ̄|○
つか 
ポ エ ム 自 重 し ろ よ \(^o^)/ (_)
久保が自重してないから私が自重する必要はない>ポエム(わけわかんないこと言い出したΣ(´∀` ))
いやなくてもいいっていうかむしろない方がいいことは判ってるんだけどね!!w
あそこがいちばん肝心なこと書いてるから!!(…そうか?)あれ書くにはああ書くしか…いやもう言い訳ですすいません。orz
とりあえず、こいつらふたりまとめて車に轢かれるべき\(^o^)/(むしろそれは貴様)
そしてなんで日番谷さんが出てるんだよというか…。(まー誰でも良かったんだけど何となく適役かと…)
お題とか何年ぶりだよ(むしろ初?←覚えてないんかい)っていうか、わざわざBLEACHぽい(ワラ)やつを選んで来たんですが、
さすがに乙女チックすぎてなかなか強敵だぜ!!!\(^o^)/でもアタシマケナイ!!(゚∀゚)(…)
っていうか
そもそもお題と合ってない気すらするけどきっと気のせいだよ、うん.。
ついでに言うと私
また世間的なテイストを著しく間違えてるみたいなんですが、別に気にしませんwww
ただ俺は言いたい、
これで何回目だとwwwwww(かわいそう…)
しかも冷静になって考えてみるとこの後義骸はどうしたんだろう…まぁいいか!(笑顔)

080219


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